コミュニティカフェ
- 若い人にも楽しく参加して欲しい!地域活動を応援してくれる場所─コミュニティカフェ ココデ(川崎市高津区久本)
3路線が利用できる駅、武蔵溝ノ口(JR南武線)、溝の口(東急田園都市線・大井町線)は駅周辺でだいたいのものがそろう便利なエリア。商業施設や飲食店があり、駅周辺はとてもにぎやかです。JR武蔵溝ノ口から5分ほど歩くと“食堂ココデ営業中”の看板が見えてきました。「コミュニティカフェ ココデ」は2006年にオープンして以来、近隣の方が気軽に立ち寄れる地域密着型のカフェとして知られています。
今回はコミュニティカフェ ココデ(以降、ココデ)のオーナーでNPO法人コスモス理事長 横山典子さんに、ココデの魅力と長年かかわってきたまちづくりについてお話をうかがいました。
■おしゃべりが苦手な方も歓迎してくれる「マナブサロン」
─本日はよろしくお願いいたします。
横山さん:よろしくお願いします。
─ココデで定期的に開催されているサロンは何がありますか?
横山さん:参加者が話したいことをもち寄って語り合う「マナブサロン」を開催しております。どなたでも参加いただけますので、気軽におしゃべりを楽しみたい方にはぜひ来ていただきたいです。「おしゃべりサロン」でもあるので話すことが苦手な男性の方にもおすすめです!
─先ほど男性3人がコーヒーを飲みながらお話していましたが、もしかしてあの方たちがマナブサロンの参加者なのでしょうか。
横山さん:あの方たちはだいぶ慣れたので、よくここで長い時間お話をしていますよ。最初は自分からお話することが苦手だった方でも、おしゃべり上手な女性と話しながら「おしゃべりを学ぶ」ことでたくさん話せるようになりました。女性の参加者がいないときは私がおしゃべり相手になります。
─男性だけでも長い時間おしゃべりをしていたということはサロンの成果が出ているわけですね。参加者の年齢層はどのくらいでしょうか。
横山さん:65歳~80歳くらいですね。現在は常連の方が多く、おしゃべりを楽しむだけでなく、漢字クイズやクイズを持ってきてくださる方もいて、みんなで挑戦していますよ。
─マナブサロンの中で脳トレもできるのですね。誰かと話したり考えたりすることが認知症予防にもなりますね。
横山さん:杖をついて歩いてくる方や車椅子で来られる方もいらっしゃいます。ココデに来るまでの道のりがリハビリになっているようです。
─リハビリ目的で気軽に来られる場所が地域の中にあるのはいいことですね。ひとりぐらしの方もここで誰かといっしょに食事をすることで孤食を防ぐことができますよね。
横山さん:まずはカフェメニューで食事やコーヒーを楽しみにきてください。そして、マナブサロンに興味がわいたら気軽に質問してください!
■「きっかけ」としてのカフェメニュー
─食事はどのようなものがありますか?
横山さん:メインメニューとしてプレート4種類、リゾット4種類、パスタ2種類、どんぶり2種類。サブメニューはおにぎりかトースト系になります。小食の方のためにそれぞれハーフサイズもご用意しております。
─ハーフサイズがあると小腹がすいているときにいいですね。お子さまが食べるのにもちょうどよさそうです。
横山さん:私のイチ押しは「オムごはん」です。卵で包んだ白いごはんの両側にカレーとハヤシがかかっています。カレーはスパイスがきいていますので辛いものがお好きでしたらおすすめです。
─ふたつの味が楽しめるわけですね!では「オムごはん」を普通サイズでお願いします。
カレーかハヤシか迷ったら「オムごはん」がおすすめ
横山さん:お待たせいたしました。こちらが「オムごはん」になります。
─カレーはとてもスパイシーですが、ごはんといっしょに食べるとちょうどよい辛さでおいしいです!少し甘めのハヤシと交互に食べることもできますし、カレーかハヤシで迷ったら「オムごはん」を選ぶといいですね。
横山さん:ありがとうございます。ココデは「食べたいときに食べたいものを食べて欲しい」ということでモーニングとランチで時間を区切っていません。
─どの時間に来てもメニューにある食べ物を注文できるということですね!
横山さん:そういうことです!メインメニューを注文していただいた方はコーヒーか紅茶を100円で提供させていただいています。食後にいかがですか? (ハーフサイズメニューをご注文の場合は150円)
─プラス100円でコーヒーか紅茶がいただけるのはお得ですね。それではホットコーヒーをお願いします。
横山さん:これから抽出しますので少しお待ちくださいね。
コーヒーは単品でも250円(税込)でおてごろです
─苦みが少なくて飲みやすい!おいしいコーヒーですね。
横山さん:焙煎時間が長くて深煎りですと私たち世代には苦く感じるので、中煎りくらいのものを使っております。抽出はこのドリッパーでしているのですよ。
─ドリッパーに小さい穴が空いていて少しずつお湯が落ちるのですね。バーベキューやキャンプでも使えそうなドリッパーですね。
横山さん:お湯を注ぎ分けることもなくいっきに2~3人分作ることができます。
調理も給仕もひとりでこなしているからとても便利なのですよ。
─甘いものもいただきたいので、デザートメニューの「ぜんざい」をお願いします。
横山さん:おまたせしました。「ぜんざい」になります。熱いので気を付けて召し上がってくださいね。
─甘さがちょうどよくてとてもおいしいです!おもちも食べやすいサイズですし。付け合わせの昆布とかつお梅がいいアクセントになっています。カフェの定番メニューにぜんざいがあるのはめずらしいですよね。何かとくべつな理由があるのですか?
横山さん:それはね・・・私がぜんざいが好きだから!だから夏でもぜんざいを出しているのですよ。
─そうなのですね!ぜんざいは冬に食べるイメージがありますが、季節を問わずいただけるのはうれしいです。
横山さん:食べ物や飲み物はココデに入るきっかけだと考えています。最初はふらりと食事に来て、コーヒーを飲みながら本を読むだけでもいいのです。次に来たときは、隣の人とおしゃべりが始まり、新しい友だちができて、楽しく過ごしてくださればうれしいですね。
─棚にはいろいろな本があるので、好きな本の話題でおしゃべりが始まるかもしれませんね。
■本の続きが気になったら、貸し出しもOK!
─棚ショップにはハンドメイドの品が並んでいますね。
横山さん:棚の利用料は無料ですが、委託販売のため手数料はいただいております。詳細はお問い合せください。
─本棚には料理や植物の本、小説など、さまざまな種類があるのですね。
横山さん:本はすべて寄付されたもので、めずらしい本もあるのですよ。ココデにいる間に読み終わらなくて続きが気になる場合は、本代の半額を預り金として貸し出すことも可能です。
─続きが気になる!という方にとってはいいシステムですね。でも、戻ってこないこともあるのではないですか?
横山さん:そのときは「半額で買い取ってくれた」と解釈することにしますが、みなさん返却してくれていますよ。
「今日はどれを読もうかな」と毎回楽しめそう
■めざすのはSNSを使った0~100歳の見守り
店頭には役立つチラシが置いてあります
─ココデという店名は「ここでくらそう」という意味があるとお聞きしました。
横山さん:そうですね、ほかにも「ここでやろう」「ここで生きていこう」という意味もあります。もともとNPO法人コスモスで障がい者がくらすグループホームを運営していたのですが、地域の人たちとつながりをもって欲しいという思いからココデを開業しました。店を繁盛させたいわけではなくて、楽しんで学べる店として人が集まれる居場所を作りたかったのです。
─地域の居場所づくりのほかに力を入れていることはありますか?
横山さん:「0~100歳の為の見守りネットワークを創る会」ですね。現在15人くらいで活動しております。「いつかひとりで生活するときが来る」これは高齢者だけではなく誰にでも当てはまることだと思うのです。年齢は関係なく地域で安全・安心に生きていくために、近所の見守り活動の基盤を創りたいという思いから発足しました。
─高齢者だけでなく若い方でも見守りが必要な方はいますので、見守り対象には年齢要件はないという方針がいいですね。
横山さん:介護が必要な方とその家族、障がいがある方とその家族、ヤングケアラーなど、見守りが必要な方はたくさんいます。とくにヤングケアラーはまじめな子が多く、みずから積極的に助けを求めるケースが少ないので、こちらが見つけてあげるということも大切だと思っています。会ができてから2年経ちますが、この見守りは訪問ではなくSNSを活用します。3年以内には公式LINEなどのシステムも完成させたいと思っています。
─「スマートフォン個人レッスン」は見守りシステムが使えるようになるためにも開催しているのですね。使い方を覚えればご自身が使えそうな公的サービスの情報も知ることができますよね!
横山さん:そうそう、ごみ出しが困難なひとりぐらしの方が使えるサービスもありますが、公的なものは自分から申請しないと使えないことも多く、知らないから使われない、使われないから必要ない―その結果サービスがなくなってしまうと困ってしまうわけです。
─自分が使えるサービスを知ることで、生活しやすい環境を自分自身で整えられるのはいいですよね。
横山さん:今は見守りシステムを作る側として活動していますが、いずれ私も助けられる側になりますので、そうなる前に見守りシステムを作り上げていきたいと思っています。助ける側と助けられる側の両方になれればいいなと思っています。
たまごのキャラクターは横山さんのご家族が考えてくれたそうです
ココデで行っていることを次世代へ引き継ぐのが最終目標だと話してくれた横山さん。地域活動に関心をもち中心となれる人が育って欲しいと、まちづくり活動の場にも積極的に参加して若い人たちとも交流を深めているそうです。
「将来カフェを経営したい」「教室を開きたい」など、レンタルスペースはいろいろな使い方ができますので、ぜひ相談してみてください。ベビーカーも入店可能なココデはママの集まりなどで利用するのもおすすめです!
コミュニティカフェ ココデの店舗情報
店名 | コミュニティカフェ ココデ |
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席数 | 2名席×8 |
個室 | なし |
電話番号 | 080-5507-6596 |
最寄り駅 | JR南武線/武蔵溝ノ口駅 東急田園都市線/溝の口駅 |
アクセス | 川崎市バス 溝21 市民プラザ線溝口駅 徒歩1分 |
住所 | 川崎市高津区久本1-6-2 |
営業時間 | [平日]10:00-16:00、[土]11:00-15:00 |
定休日 | 毎週日曜日・祝日 |
ホームページ | http://www.cafe-cocode.com/ |
食事の提供 | あり |
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レンタルスペース | あり 詳細はお問合せください |
レンタル棚ショップ | あり 詳細はお問合せください |
Wi-Fi | あり |
充電 | 可 |
プロジェクタ投影 | なし |
おむつ替え設備 | ご相談ください |
ベビーカー入店 | 可 |
離乳食 | なし お湯の提供可 |
ベビーシート | なし |
車いす着席 | 可 |
車いす手洗い | 可 |
編集部メンバー
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ふたりの子どもがいるワーママ。お酒が好き。とにかく声が大きい。 |
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家事全般、特に料理が得意な新人ライター。気も声も小さい。 |
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好奇心旺盛。食べ歩きや女子会が大好き。いつもTシャツ。 |