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コミュニティカフェ

空き家を有効活用―住宅街にたたずむコミュニティカフェ&ランチ「Flat(ふらっと)」(横浜市港北区師岡町)

トレッサ横浜から5分ほど歩くと青空によく映える緑や田畑が広がります。風を受けてひらひらとはためくのぼりがある角を曲がると一軒家のカフェがあり、入口に近づくと中から賑やかな声が聞こえてきました。

―横浜市港北区師岡町 見晴らしのよいのどかな住宅街、のぼりとオレンジの看板が目印の「カフェFlat(ふらっと)」。こちらは築46年の空き家を改装し、2020年1月にオープンしたコミュニティカフェです。

今回は、カフェFlat もろおか里山倶楽部会長の坂田 篤保(さかた とくやす)さんにお話しをうかがいながら「Flat(ふらっと)」についてご紹介します。

 

■洒落たランチはいかが?~予約してでも食べたいランチ~

―坂田さん、本日はよろしくお願いします。明るくて開放的なカフェスペースですね!

坂田さん:ありがとうございます。ぜひ今日は、Flat自慢のランチを召し上がっていってください。

―はい!カフェFlat(以降、Flat)さんのランチは、「見た目もあざやか」で、「ボリュームも栄養もたっぷり!」そしてなにより「味の工夫を見習いたい!!」という噂を聞いていましたので、すごく楽しみにしています!

坂田さん:調理は主にYさんとSさんが担当しています。たまに私の妻にも手伝ってもらっています。すぐにお持ちしますので、おかけになっておまちくださいね。

Yさん:たいへんお待たせしました。

―わあ!すごいボリューム!主菜と副菜2品、お吸いものまでついていて、お盆に乗り切らないです!!

Sさん:本日のメニューは「サーモンの蒸し焼き定食」です。どうぞお召し上がりください。

 

―お野菜がたくさん入っているのもうれしいですが、主菜のサーモンに立派なレモンが添えられているのに驚いています。しっかりとレモンの味と香りが効いていて、味に深みがありますね。それに、このお吸い物・・・すごくおいしい。でも・・・なんの味だろう?

Yさん:それは、ごぼうと梅のお吸い物です。お吸い物に梅干しを入れるとさっぱりとしてまったく違った味でお吸い物を楽しめるのですよ。

―ごぼうと梅ですか!!初体験の味です!こんなこというと失礼かもしれないですが、コミュニティカフェのランチは主婦の方が作られることが多いので、どうしても家庭料理っぽいものが多いように感じていたのですが、Flatさんのランチは味つけがしっかりされていて、料理店のお昼ごはんみたいです。

坂田さん:ありがとうございます。このランチはコーヒー付きで700円。たくさんの方に喜んでいただけるように、工夫しながら作ってくださっています。いまはコロナ禍のため、ランチは予約の方だけ承っていますが、ぜひ、たくさんのかたに食べに来ていただきたいですね。

―コーヒー付きで700円!?安い!!これだけの内容のランチをこの価格で提供するには、いろいろな工夫があるのでしょうね。驚きです。これは予約をしてでも食べたいランチですね。

坂田さん:そう言ってもらえるとうれしいですね。こちらの写真はほかの日のランチになります。

―どれもおいしそうですね!ランチメニューはどのようにして決めているのですか?

坂田さん:メニューはネットのレシピを参考にしているみたいですよ。調理担当が3人いるのでその日によって趣向は変わりますね。

―調理担当が3人もいらっしゃったら、いろいろな趣向が楽しめて飽きることがありませんね。

 

■クッキー、フィナンシェ、そして、『マンデル・レーリュッケン』

坂田さん:そろそろお食事も終わられたようですので、コーヒーをお持ちしますね。今日はドイツの伝統郷土焼き菓子の「マンデル・レーリュッケン」が焼きあがっていますので、こちらもいっしょにいかがですか?

―ま・・・マンデルレー?え?何ですか?

坂田さん: カウンターのコーナーにある焼き菓子です。FlatのスイーツはSさんが作ってくださっています。

―わあ!これはおいしそうですね!!ぜひいただきます!!

Sさん:こちらのマンデル・レーリュッケンはドイツの伝統的な郷土菓子なんですよ。

さあ、お待たせしました。お召し上がりください。

―はい!いただきます!・・・・おお。これはおいしい。「ドイツの伝統菓子!」という感じで、おしゃれな洋菓子店やカフェなどで出てきそうなケーキです。こんなお菓子、はじめて食べました!

Sさん:こちらは250円ですが、もう少し手軽なお菓子も用意しています。

―おしゃべりするには甘いものが必要ですものね。それにしても種類が豊富ですね!

Sさん:その日によってお出ししている焼き菓子は違いますがこちらのマドレーヌやフィナンシェやクッキーなどの焼き菓子は、1個50円~100円でお召し上がりいただけます。

―どれもおいしそうだからカウンターの前で迷ってしまいそうですね。こちらの焼き菓子はすべてSさんがお作りになっているのですか?

Sさん:はい、もともとお菓子づくりは好きだったからお菓子づくりの教室にも通っていたことがあるのです。だからFlatで楽しみながら作らせていただいています。

―どうりで見た目も味も本格的なはずです。これらのスイーツはお店で焼いているのですか?

坂田さん:そうです、ケーキやマドレーヌなどの焼き菓子はお店のオーブンで焼いています。今はこちらでしか召し上がっていただくことしかできませんが、今後テイクアウトができるように「菓子製造業許可」を申請してみようかなと考えています。

―それはいいと思います!テイクアウトできるようになったらおみやげにしたいです!ところで、こちらのカゴに入っているリボンのついた袋は何ですか?

坂田さん:お店ででた『コーヒーかす』を乾燥させて再利用した消臭剤と針刺しです。

―たしかコーヒーかすは活性炭のようににおいを吸収する効果があるのですよね?

坂田さん:コーヒーのかすには炭のように細かい穴があいていてそれが炭と同じようににおいを吸着させる性質があるのです。トイレに置いたり、靴の中に入れたりと使い道があるのでぜひ使ってみてください。

―うれしい!!帰宅したらさっそく靴の中に入れてみます。ごみを出さない、資源をリサイクルするという取り組みを、カフェの中で循環させていることがとても素敵ですね。

坂田さん:ありがとうございます。

―カフェスペースのテーブルは坂田さんが作られたとお聞きしましがほかに何か作ったものはありますか?

坂田さん:カフェスペースの窓際にあるベンチですね。廃材を利用して作りました。1階個室カフェ(三角部屋)で展示物がある場合はベンチを移動して使えるようにしています。個室カフェの赤い壁は私が塗りました。

荷物入れのボックスを置いてベンチ下も有効活用。

―こちらの赤い壁ですね。この色にしたのは何か理由があるのですか?

坂田さん:これはね、アドバイスをいただいて。駐車スペースの鉄骨柱がサビているからその色に合わせたらどうかと・・・。温かみのある色にしたかったし、サビの色も暖色系だしちょうどいいなと思って。

―そうだったのですね!?まさかサビの色に合わせたとは思いませんでしたが、いい色ですね。あの~・・・コーヒーのおかわりたしたいのですがほかにどんな種類の飲み物があるのでしょうか。

坂田さん:コーヒーのほかにカプチーノやアフォガードも作ることができます。これからしばらくの間はこちらの夏メニューになります。

―どの飲み物もお手ごろだから、みなさんおかわりしてしまいそうですね。フロスミルクも気になるけど・・・アフォガードをお願いします!

坂田さん:アフォガードはイタリア伝統のデザートで冷たいバニラアイスにエスプレッソコーヒーをかけたものです。イタリア語で「おぼれた」という意味を表わす言葉らしいですよ。

―これがアフォガードですか~!確かにバニラアイスがエスプレッソの中でおぼれている感じがします。
ほろ苦さと甘さがちょうどよくてすごくおいしいです。バニラアイスがアツアツのエスプレッソに溶けていくのを見るのも楽しいですね!

 

■空き屋を有効活用し地域の福祉に役立てる~空き家をFlatらしい空間へ

テラスにはタイル張りのテーブルと丸太の椅子。こちらはペット同伴OK!

梁を出すことで天井を高く見せる工夫も。照明もレトロでおしゃれ。

―坂田さんはどのような経緯でこちらのカフェをオープンすることになったのですか?

坂田さん:近くに住んでいるのでここが空き家だったのは知っていたんです。近隣の方から「みんなの居場所」として使えたらいいね、という話になったので、師岡地区社会福祉協議会に相談しつつ家主さんにも連絡をとりました。「居場所づくり」のために借りられるかどうかの交渉をしてみたところこころよく貸していただくことになりました。

―家主さんも「地域のための居場所づくりなら」ということで協力してくれたのですね。

坂田さん:そうですね、家主さん自身も介護に従事されているということで運営委員としてもご協力いただいています。その点でも大変感謝しています。

―築46年ともなるといろいろと直すところもあったのではないでしょうか?カフェに改装するにあたってどの部分が大変でしたか?

坂田さん:お借りすることになる前までは外からしか見ていなかったのですが、実際に中に入ってみると床がベコベコで歩けないくらいの状態でして。でも幸い傷んでいたのが床板のみで根太(家の骨組み)は大丈夫だったので床部分は張り替えだけですみました。ここは2階にはキッチンがあったのですが1階にキッチンがなかったため新たに設置することになって。キッチンやエアコンなど、設備関係には費用がかかりましたね。

 

■住宅ならではの4つの貸し部屋

台所があるので通称「台所部屋」と呼んでいるそうです。

風通しの良さそうなこちらの部屋は「表側」。

―2階には3部屋の貸し部屋がありますが、これらの部屋はどのように利用されているのでしょうか。

坂田さん:「台所部屋」と「表側」と呼んでいるこちらの2部屋は主にリモートワーク用としてお使いいただけます。台所部屋の方はパソコン教室としても利用しているのですよ。

Wi-Fi・ヘッドセット・プロジェクターもご利用いただけます。

―リモートワークで利用される方、これからも増えるでしょうね。自宅だと仕事がやりにくいという方には最適ですね。ひとりで使うにはもったいないような気もしますが、この辺りは静かだから仕事もはかどりそうですよね。

坂田さん:そうなんです。昼間でも結構静かなのでリモートワークもしやすいみたいですよ。先日は近所の若いお父さんがいらして一日利用されました。オンラインもしやすかったようで「また来たいです」と言っていただけました。

―プロジェクターがあったらみんなで集まって映像鑑賞を楽しむこともできますね!あと「〇〇講座をひらきたい!」という方にもいいかも。プロジェクターはどの部屋でも利用できるのですか?

坂田さん:1階の個室カフェと2階の2部屋は利用できます。ただしプロジェクターは1台しかありませんので、使用したい場合は予約時に伝えておいていただけると助かります。10時から13時の午前の部、13時から16時の午後の部で分けていて利用料は各1,000円になります。10時から16時まで利用したい場合はご相談ください。

 

■雀卓を囲んでおしゃべりを楽しむ

―麻雀ができる部屋があるなんてめずらしいですよね。しかも全自動麻雀卓!?麻雀が好きな人にとってはうれしいですよね。麻雀を楽しむためにFlatに来る方もいらっしゃるのではないでしょうか。

坂田さん:ここは麻雀専用の貸し部屋にしています。じつはこの雀卓は家主さんが自宅で使用していたものなのです。使わなくなったということでこちらに持ってきてくれたのです。毎週来てくださるグループもいますよ。

―個室だから周りも気にせず集中できそうですよね。

坂田さん:途中1階でコーヒー休憩して、それからまた終了時間までたっぷり楽しんで帰られます。

 

■「自分の得意」を披露できる場所がある

5月に開催された水墨画作品展。来場者にはおもてなしの抹茶をたててくれました。

―1階個室カフェ(三角部屋)はランチ利用のほかに作品展などでも使用することがあるそうですね。

坂田さん:はい、こちらの部屋はピクチャーレールがあるので作品展などでも使用しています。これまで手芸展、ちぎり絵展、陶芸展、水墨画作品展を開催しました。

―趣味でやっていることでも「自分の作品を披露できる場所」があるとやりがいがありますよね。作品によっていろいろな世代の方も見に来てくれるでしょうし。今までの作品展でとくに評判がよかったのはどんなものでしたか?

坂田さん:評判がよかったのは陶芸展ですね。多くの方に来場していただいたのですが、とくに女性の方には人気でしたね。ここは展示するだけで販売することはできないので直接連絡して購入してくれた方もいたようです。

―今後開催したいイベントなどはありますか?

坂田さん:そうですねぇ、バザーは近いうちに開催したいなと考えています。あとは「ふろしきワークショップ」かな。

―ふろしきワークショップいいですね!エコバッグ代わりにもなるし覚えておくといろいろと役に立ちそう。

坂田さん:包み方や結び方ひとつでいろいろと変化するので参加する方も楽しめると思います。開催する時はホームページでお知らせしますのでぜひいらしてください。

 

■ふらっと来てほしいから「Flat(ふらっと)」

―「Flat(ふらっと)」という名前にどのような意味があるのでしょうか。

坂田さん:お店の名前を何にしようかと考えたとき、誰もが気軽にふらっと来てくれればいいなと思ったのです。ふらっと来てくれるみんなの居場所ということで「Flat(ふらっと)」にいう名前にしました。

―なるほど!お店の名前にはそのような思いが込められていたのですね。地域のみなさんにふらっと寄っていただけるといいですね。

坂田さん:そうですね、そうなってくれれば活動する私たちもうれしいです。

 

■生きがいとなる活動の場。人とつながるきっかけを作る

現在は感染対策でなるべく対面にならないようにしているそう。

―Flatを利用される方はどの世代の方が中心になるのでしょうか。

坂田さん:年配の方が中心ですが若い方にもぜひ利用して欲しいですね。お子さまがいっしょの場合は1階個室カフェ(三角部屋)を使っていただけたらと思います。

―本日は奥様(以降Mさん)もいらしてますが、ランチも担当されているのですよね?いつもこちらにいらっしゃるのですか?

Mさん:私は基本的に水曜だけ。ほかで仕事もしていますのでここに毎日いるわけではないのですよ。

―そうなのですね!?Mさんも坂田さんのように地域の活動をなさっていたのですか?

Mさん:ご近所づきあいくらいはあったけど、地域活動でのつながりなんてまったくありませんでした。でもここに来るようになって、今までおつきあいのなかった地域の人とつながることができたと思います。今日来ていたもうひとりのスタッフも私と同じように地域の人とつながりがなかったと言っています。Flatは、地域とのつながりがない人たちにとって「気軽につながりをもてる場所」になるのではと期待しています。

―MさんやYさんのように、地域の人とほとんどつながりがなかった人や現役でお仕事をしている人でも、ここで人とつながれるということですね。Flatの大事な役割ですね!

会話の掛け合いから仲の良さがうかがえるご夫妻でした

―すぐそこの曲がり角に「のぼり」がありますよね。初めてFlatを訪れる方にはいい目印になりますね。

坂田さん:近隣の方に「あの角のところにのぼりを立てたらいいんじゃない?」とアドバイスをいただいたのでのぼりをたててみました。カフェがあることは分かりやすくなったと思いますが見た感じは住宅なので入っていいのか迷う方もいらっしゃいますね。

―トレッサ横浜ができて新しい住宅と古い住宅が混在する地域ですよね。電車の駅は少し離れてますが近くに商業施設があるといろいろと便利ですよね。

坂田さん:港北区の中でもこの辺りは人口が増えている方の地域になりますね。トレッサ横浜ができたおかげでずいぶん変わりましたよ。東京方面からも人が流れてくるようになりましたし。すぐそこの獅子ヶ谷の辺りは市街化調整区域で農地も多いですがいずれ住宅が建つようになるのかなと思っています。

―住宅が増えれば人口も増える。そうなれば人とつながる機会が多くなりそうですね!

和柄の素敵なカップでいただくおいしいコーヒーとスイーツで癒しのひとときを。

Flatの近くには師岡町梅の丘公園があります。午前中に梅の丘公園を散歩してお昼はFlatでゆったりとランチとコーヒー、スイーツをいただき、帰りにトレッサ横浜でお買い物!というコースで過ごせそうです。1階の個室カフェとテラス部分はペット同伴可能なので、散歩の途中でコーヒー休憩ができる場所としても良さそうです。

また、Flatがある場所は港北区と鶴見区のほぼ境。獅子ヶ谷市民の森や旧横溝家屋敷がありますのでぜひこちらにも足を運んでみてはいかがでしょうか。

カフェ Flat(ふらっと) の店舗情報
店名 カフェ Flat(ふらっと) 
席数 1階カフェスペース(2席×3、4席×1)/1階カフェ個室(8人席)  ※コロナ禍一室5名に制限させていただいています。
個室 あり(詳細はお電話でご確認ください)
電話番号 045-633-8426
最寄り駅 東急東横線大倉山駅よりバス
アクセス 臨港バス鶴02系統・綱23系統「表谷戸」、鶴03系統「神明社前」、横浜市営バス104系統・6系統「表谷戸」各下車徒歩5分
住所 横浜市港北区師岡町600
営業時間 火-日 カフェ10:00~16:00 水-日 ランチ11:30~13:30
定休日 月曜日・祝日
ホームページ https://flat-morooka.jimdofree.com/
食事の提供 ランチのみ(予約制)
レンタルスペース あり 午前の部 (10:00~13:00)、午後の部(13:00~16:00)各1,000円
レンタル棚ショップ なし
Wi-Fi あり
充電
プロジェクタ投影 可 要予約
おむつ替え設備 あり
ベビーカー入店 不可
離乳食 なし (お湯の提供可)
ベビーシート なし
車いす着席 不可
車いす手洗い 不可

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