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コミュニティカフェ

「知らなかった価値に出会おう」 わたしがくらすコミュニティを探求する “くらしの実験室” ライフデザインラボ in Kosha33(横浜市中区日本大通り)

海を見渡す山下公園、地域愛の象徴横浜スタジアム、熱気と異国情緒あふれる横浜中華街―Kosha33は、横浜を代表するこれらランドマークの中心に位置する地域に開かれた多目的スペースです。Kosha33では、「人を、まちを、住まいをつなぐ 3 3 番地」を掲げ、くらしにまつわるさまざまな提案や情報発信をしています。その活動のなかで、とくにKosha33内にあるライフデザインラボでは、くらしの中で切っても切り離せない人とのかかわりやコミュニティに注目し、住み続けたいまちに必要なコミュニティのカタチを模索する「くらしの実験室」としてさまざまな取り組みを行っています。今回は、このライフデザインラボの魅力について、所長の船本由佳さんにお話をうかがいました。

 

ココは、「くらしの実験室」

-船本さん、本日はよろしくお願いします。

船本さん:よろしくお願いします。

-明るくて開放的な空間ですね。全面のガラス窓から見える洗練された街並みからはおしゃれなカフェをイメージしそうですが、内装はとてもカジュアル。キットパスで描かれた窓アートを見て、この場所は子どもたちを歓迎していることがよくわかります。

船本さん:ありがとうございます。ここライフデザインラボは、神奈川県住宅供給公社(以降、住宅供給公社)とわたしたち市民が共同で運営する多目的スペースです。住宅供給公社は、神奈川県内で団地を中心とした不動産業を展開する企業なのですが、住宅というハードの取引だけでなく、くらし方を含めたソフトの面を充実させていくことも大切なミッションと捉えています。なかでも、未来を担う子どもたちやその子どもたちを育てる世代のくらしぶりが、いかに満たされていくべきかという点を真剣に考え、ラボでの活動(という”実験”)を通して、その答えをいっしょに探求しています。

-ですから、「ライフデザインラボ」(=くらしの実験室)という名称なのですね。

船本さん:はい。

-住宅供給公社と市民の共同運営ということなのですが、船本さんがこのライフデザインラボの所長になられたきっかけはどんなことだったのでしょうか?

船本さん:わたしは以前から、『まちのミシンを持つ』というプロジェクトを行ってきました。地域でいらなくなったミシンの寄付を募り、共同スペースにミシンを保管して、町の人が誰でも使えるみんなのミシンを持とうよ!というプロジェクトです。子育てをしていると、ミシン仕事や手作りのモノから離れられないことがありますよね。とくに、幼稚園で使用する通園バックやランチョンマットで指定されたサイズが市販のものと違っていて「自作しなくてはいけない!!」と困り果てるママたちがたくさんいました。

-ミシンを持っているご家庭ばかりではないですからね。

船本さん:はい。そういったとき、ここへ来たらいつでもミシンが自由に使えるよという“まちのミシン”があればいいなと思ったのです。また、どんな人でもミシンを囲めば手を動かしながら会話が生まれます。子育てしている・していないに限らず、活動ができるのも魅力だとも思いました。一方で、「もうミシンは使わない、でも処分に困っている」という方もたくさんいらっしゃって、ミシンの寄付を呼び掛けると、地域から10台ものミシンが集まったのです。

-地域のニーズが上手につながったのですね。

船本さん:はい。でも、しばらくするとその共用スペースが使えなくなって、ミシンの置き場所に困ることになりました。そこで、住宅供給公社さんに相談したところ、「ミシンがあるコミュニケーションスペースを作ったら?」という提案をいただき、このライフデザインラボが開設し、所長となるきっかけができたのです。

ミシンデー&ミシン教室

-だからライフデザインラボには、とても素敵なミシンが置かれているのですね。

船本さん:この場所で、まちのミシンを使ってもらえる「ミシンデー」を開催しています。事前のレクチャーを受講していただけば、家庭用ミシンだけでなく、ロックミシンもアイロンも使用していただけます。(1000円/2H:ミシンなど使用料)

-ロックミシンまで使えるのですか?それは幅広い作品作りができそうですね。

船本さん:そうですね。「ミシンデー」と並行して、「ミシン教室」も開催しています。初心者向けのミシンテクニックを伝授する教室ですが、活用のしかたはさまざまです。事前に打ち合わせをして、「この本のこれを作りたいのだけど、作り方わからない」とか、「思い入れのあるこの洋服をリメイクしたいのだけど」とか、自分のスキルよりちょっと上のことをするとき、ぜひ利用してほしいサービスです。

-どんな方が教えてくださるのですか?

船本さん:ここには、手仕事が好きな人やミシンスキルがある人が集まってきます。彼女たちは、パッチワークの先生をしていたり、プロのパタンナーとして活躍していたりと、すごい技術を持った方々。子どもができてから思うように活動ができない時期もありましたが、ここでミシンの先生として活動してくれています。

-プロフェッショナルな先生が教えてくれるのですね!すごい技術を伝授してくれそう!!

船本さん:きっと裁縫力がアップすると思いますよ。(2000円/2H アイデア相談・指導/ミシンなど使用料含む)

-ミシン教室やミシンデーを利用するにはどうすればいいのでしょうか?

船本さん:現在は、コロナ感染予防を充分考慮して、定員を超えないように事前予約制としています。ライフデザインラボのFacebookから予約していただけます。また、アイロンやミシンは利用していただけますが、感染予防のため、裁ちばさみや裁縫道具は持参をお願いしています。

-おうち時間の増加とともに、手仕事を楽しむ方も増え、手強い作品に挑戦する方もいらっしゃるでしょうから、こうやってわからない箇所を教えてくれて、かつ、その場で作りこみができてしまう場所は、とてもありがたいですね。

船本さん:ここを利用しながら、作品作りだけでなく、人とのつながりも楽しんでいただけたらと思います。

ミシンデーの様子。本日は夏用マスクづくりです。

 

ライフデザインラボの歩き方

-ライフデザインラボの奥に、どうしたって子どもがのぞき込みたくなるような(笑)、カラフルでかわいらしいテントがありますね。あれは何ですか?

船本さん:あのテントには、子どもたちのためのおもちゃたちが入っているのですよ。ライフデザインラボでは、「おもちゃの広場」という親子の遊びイベントを年に4回開催しています。東京おもちゃ美術館のおもちゃコンサルタントの資格を持つラボのスタッフが、選りすぐりのおもちゃを美術館から借りてきてくれるのです。

-家庭ではなかなかお目に掛かれないおもちゃに出会えるチャンスということですね。

船本さん:はい。小さいお子さんはもちろん、長期休みに重なるイベント開催では、めずらしいボードゲームなども用意して、小学生も熱中して遊んでいました。スタッフが遊び方を教えてくれるので、よりいっそう、おもちゃを楽しめる機会になります。

-今後の開催予定は決まっていますか?

船本さん:とても残念なのですが、夏休みの開催は中止することになりました。遊びって、

そもそも密になることが目的のようなものですから、コロナ感染が拡大している今は、がまんのときなのかもしれません。どうやったらこのイベントを開催できるか知恵を絞っていますので、少しお待ちくださいね。

-コロナの影響で、これまで当たり前にできていたことができなくなってしまっているのですね。

船本さん:そうですね。コロナ後の生活様式とよく言われますが、これまでこの場所で築いてきた関係性を継続していける新しい方法を模索しています。どの講座がオンラインと相性がいいのか、オンラインで開催するときに気を付けなくてはいけないことなどを試行錯誤しながら進めています。そしてまずは「経絡ヨガ」がオンラインで開催していますので、ぜひ参加してみていただけたらと思います。

-人が集まってこそのコミュニティスペースですから、「集まってはいけない」という真逆の状況では、本当につらいですよね。

船本さん:はい。いっぽうで、今集まることはむずかしいですが、Kosha33には寄り道する楽しみもあるのですよ。というのも、Kosha33に来ていただけば、公社の賃貸物件や取り組みなどの情報はもちろん、湘南地区でとても人気の高いフリーペーパー「海の近く」をお持ち帰りいただくことができるのです。このフリーペーパーに、住宅供給公社が手掛ける二宮団地に関する広告を掲載している関係で、Kosha33にも配架しているのですが、そもそも手配りで配布しているうえに、相模湾エリアの情報誌なので、湘南地区や神奈川県西部では割と手に入りますが、県東部ではなかなかお目にかかることができない激レアフリーペーパーなのです。湘南への地域愛で発行しているフリーペーパーですから、コミュニティを愛する気持ちをびんびん感じてください。

-素敵な写真ばかりですね!見ているだけで楽しくなってしまう!
まるで“おとなが楽しむ絵本”ですね!これを手に入れられるだけでも、寄り道しにくる価値がありますね。

湘南地区で人気のフリーペーパー「海の近く」。

 

実験室では当然、化学反応が起こるのです!

-ところで、ライフデザインラボは、住宅供給公社と市民が共同で運営しているコミュニティスペースということでしたが、先述のさまざまなイベントの企画や運営は、誰が行っているのですか?

船本さん:ライフデザインラボには、いろいろな企画や運営をやりたいと手を挙げた50名ほどの市民が、「研究員」として登録し組織しています。研究員のみなさんはイベントを企画・運営し、“住み続けたいまちに必要なコミュニティのカタチ”を探求する「実験」を行っているのです。

研究員が寄り合って、くらしの中で日々感じている課題を出し合うと、解決できるアイデアも挙がってくる。そして、「じゃあそれ、やってみようよ」というアクションにつながっています。

-すると、この場所でイベントを企画するには、“研究員”になる必要があるのですね?

船本さん:はい。ここは単なる“レンタルスペース”ではないので、ここでイベントを企画するには、「研究員」になる必要があります。しかし「誰でも研究員になれますよ」というわけではないのです。選考試験のような堅苦しいものがあるわけではないのですが、まずは顔見知りになることからスタートして、お互いを知り合うことを大切にしています。顔が見える間柄になると、お互いのイベントに行き合ったりしながら、自然発生的に企画がもちあがるようになり、刺激し合っていいマインドになっていると感じます。ほかの研究員とこのような関係性を築いたり、互いの理念の共有ができるかなど、時間を掛けてみていっています。

-ここに集う人のチカラを融合しながら、課題解決をめざす仲間づくりを進めているという感じですね。

船本さん:そうですね。得意なことを持ち寄って響き合うような企画を心がけています。たとえば、行政が主催する昼間の“親子のお話し会”のようなイベントは、共働きのご家庭はなかなか参加できません。そこで、共働きのご家庭でも参加できる“夕刻のお話し会”を開催してみようとなったとき、研究員同士の化学反応が起こりました。「音楽会をつけることもできそうじゃない?」というアイデアが生まれ、「だったら保育もあったほうがいいね」と、企業型保育園を運営する団体とのコラボレーションが生まれました。

音楽家のみなさんも、ふだんはお会いする機会の少ない共働き家族とお会いすることができたし、参加者にとっても「まさかお話し会で音楽が聴けるとは思ってもみなかった!」とうれしい驚きでした。このように、研究員同士が化学反応を起こしながら、よりよいコミュニティを創生できる仲間づくりやしくみづくりにつながっていくといいなと思います。

 

After コロナのコミュニティ

-コロナ以降のコミュニティの在り方はどのように変わってくると思いますか?

船本さん:コロナの自粛期間を通じて、ネットの世界というのは分断されがちで、リアルに会わなければ、どんどんわかり合えなくなっていくような気になりました。この分断を解消していくことがキーになるのかなと思います。研究員のみなさんもオンラインでのコミュニティの在り方を模索しており、新しいコミュニティの在り方をラボから発信していければと思っています。

-価値観もどんどん変わっていくのでしょうね。

船本さん:そうですね。これまでわたしたちがイベントを考えるとき、そのイベントにふたつの軸のどちらかの要素が見いだせることを方針としてきました。人生での経験を学び合うことや、人が前に進むための手助けになることを意味する「ライフ軸」、そして、価値観の違う人たちとの交じり合いを意味する「多様軸」です。しかし、Afterコロナの今、全然知らない、みんなの知らない未来が来るのだから、新しい価値観を生む、未来にチャレンジする「未来軸」も新しい要素として取り入れることに決めました。

この三つの軸に添いながら、新たなコミュニティ活動の実験を繰り返し、引き続きみなさんに発信していきたいと思います。

ぜひ、ライフデザインラボのFacebookやホームページでイベントをチェックして、未来のすばらしいコミュニティを発見するための実験に参加していただきたいと思います。

 

ライフデザインラボ(Kosha33)の店舗情報
店名 ライフデザインラボ(Kosha33)
席数 8テーブル、30席
個室 なし
電話番号 045-859-9960
最寄り駅 横浜高速鉄道 みなとみらい線「日本大通り」駅
アクセス JR根岸線「関内」駅下車 徒歩8分 横浜市営地下鉄「関内」駅下車 徒歩8分 みなとみらい線「日本大通り」駅下車 徒歩4分
住所 神奈川県横浜市中区日本大通33番地
営業時間 現在不定期にて開催
定休日 現在不定期にて開催
ホームページ https://minatokurasu.com/
食事の提供 なし
レンタルスペース なし
レンタル棚ショップ なし
Wi-Fi なし(イベント時使用可能・お問い合わせください)
充電 なし(イベント時使用可能)
プロジェクタ投影
おむつ替え設備 可※施設内トイレ利用
ベビーカー入店 可(レンタルベビーカーあり)
離乳食 なし
ベビーシート なし
車いす着席 可(バリアフリー)
車いす手洗い 可(バリアフリー)※施設内トイレ利用

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