たいせつじかん ?ほっと一息。少し休憩。幸せな時間?

コミュニティカフェ

~金沢文庫・漁港の町にはうまいもの~ コミュニティカフェでごはんしよっ!! 「さくら茶屋にししば」&「さくらカフェ」(横浜市金沢区西柴)

「さくら茶屋にししば」&「さくらカフェ」外観

「さくら茶屋にししば」&「さくらカフェ」は、横浜市金沢区にあるコミュニティカフェ。金沢区といえば、八景島や海の公園など、美しい風景や自然を楽しめる環境だけでなく、神奈川県立金沢文庫や称名寺など、歴史を感じるスポットもたくさんある地域です。

「さくら茶屋にししば」&「さくらカフェ」は、京急金沢文庫駅から徒歩15分ほどの閑静な住宅街にある商店街“西柴ショッピングセンター”の中にあります。駅からつづくゆるやかな坂道に沿ったこの商店街は、昔ながらの肉屋や八百屋が軒を連ね、どこか懐かしい空気が流れています。この商店街の空き店舗を活用して作られた「さくら茶屋にししば」&「さくらカフェ」は、飾らない、親しみやすい雰囲気のコミュニティカフェ。ふたつのカフェは、どちらもランチメニューに定評があり、しっかり食事を楽しめるのが特徴です。「さて、今日はどちらの店にしようかな?」 ここへ来れば、“選べる幸せ”があるのです。今回は、「さくら茶屋にししば」&「さくらカフェ」を運営する特定非営利活動法人さくら茶屋にししば 理事長・岡本溢子(いつこ)さんにお話をうかがいながら、食事のおいしい、ふたつのコミュニティカフェをご紹介します。

■“小柴のあなご天丼”が食べられるコミュニティカフェ!

特定非営利活動法人さくら茶屋にししば 理事長・岡本溢子(いつこ)さん

―「さくら茶屋にししば」(以降、さくら茶屋)に入っていちばんに目に飛び込んでくるのは、ランチメニューの“あなご天丼”ではないでしょうか。曜日替わりランチの火曜日のメニューであるあなご天丼は、器からはみ出す一本揚げ。これに汁物と副菜がつく充実ぶり。でも、どうしてあなご天丼をメニューに取り入れたのでしょうか?

岡本さん:金沢区に漁港があることを知っていますか?

―え!?知りませんでした!!

岡本さん:金沢区には、鎌倉時代から発展したといわれる柴漁港があって、現在もさまざまな魚が水揚げされているのですよ。東京湾でとれるものは「江戸前あなご」として高値で取引されているのですが、この港で揚がる穴子は「小柴産あなご」と称されて、とても評価の高いあなごなのです。小柴産のあなごはほとんどが築地へ行ってしまうので、地元でもなかなか手に入りにくかったのですが、地域のつながりから得た縁で、特別に届けてもらうことができるようになって、このカフェの看板メニューとして売り出すことにしたのですよ。

―地元でもなかなか手に入らない小柴産のあなごが毎週食べられるなんて、これはもう金沢区の「あな場」ですよね!!(笑)

岡本さん:鮮度抜群で大きなあなごを使っていますから、天ぷらは器からはみだすほどの大きさ。特製の天丼のたれも自慢です。汁物、季節の野菜などを使った小鉢や漬け物も付いて900円。ボリューム満点ですよ。

―これは食べないと損な気がしてきました!!

岡本さん:おすすめはあなご天丼だけじゃないですよ。ここのランチは週替わりランチ。曜日によってメニューが変わっていろいろなメニューを楽しめます。月曜日はオムライス、火曜日はあなご天丼、水曜日は松花堂弁当、木曜日は中華ランチ、第1第3は金曜日はあなごちらし、第2金曜日は西柴麺、第4金曜日はビーフン、土曜日は季節のごはん料理。「この味が食べたい!」と特定の曜日をめがけて来られるお客さまもいるのですよ。

■コミュニティカフェが育てる「プロの味」

「さくら茶屋にししば」&「さくらカフェ」外観2

―週替わりランチとは、いいアイデアですね!

岡本さん:調理を担当するのは地域のボランティアの方々で、曜日ごとにチームを組んで調理当番を回しています。毎週同じチームで、同じメニューを作るわけですから、メニューはどんどん改善されていきますし、スタッフはそのメニューの調理がどんどん上手になっていきますし。ここがオープンして10年近くたちますので、今ではプロ並みの味になっています!

―10年間、毎週あなご天ぷらを揚げ続けたら、それはもう職人並みですよね!これはますます食べたくなってきました!!

岡本さん:うちは大きなあなごを使うのですが、みんなジャンジャカ手際よく揚げていきます。主婦歴30年や50年というベテランもたくさんいますので、若いスタッフは料理が覚えられると好評です。チームワークの良さと楽しさが味にも出ていると評判なのですよ。

―火曜日のあなご天丼以外は、ランチは600円と本当にリーズナブル!おいしい食事の後のひとときも充実しそうですね。

岡本さん:そうですね。店先のテラスで飲むランチビールは最高ですよ。また、手作りケーキは、コーヒー付きで350円。ティータイムもリーズナブルに楽しんでいただいています。

■“気になる子”がいたからできた「さくらカフェ」

さくらカフェ外観

―3軒隣にある「さくらカフェ」はどういう位置づけのカフェになるのでしょうか?

岡本さん:さくらカフェは、同じ法人が運営しているカフェで、さくら茶屋がオープンした3年後の2013年にオープンしました。

―どうしてこんな近くに2軒もカフェをオープンさせようと思ったのですか?

岡本さん:ここの前の道が通学路になっていて、子どもがたくさん通るのですが、さくら茶屋から見ていると、気になる子がいるんですよ。こんなおばさんばっかりの場所に寄って来ては、「お水ちょうだい。」と話しかけてきたり。わたしは元教師だったので、「この子の裏側には何があるのだろう?」と気になっていましてね。そんなとき、いっしょに活動している若いスタッフの方から、「岡本さん、家庭が無理なら、地域で子どもを見るのが本筋でしょう。」と言われたことがありました。そのスタッフは、お子さんがまだ小学生で、子どもたちとの接点も多くたまたま父子家庭の子どもの様子が気になりいろいろと面倒をみていて、地域に子どもの居場所の必要性を痛感されたのでしょうね。わたしはその言葉に背中を押されましてね。「よし、じゃあ、子どもを中心にした居場所をつくるか!」と決心し、みんなで相談してさくらカフェのオープンに踏み切りました。

―なるほど。ですからさくらカフェにはキッズスペースや絵本棚・駄菓子コーナーなど、子どもたちが過ごしやすい空間創りになっているのですね。

さくらカフェのキッズスペース

さくらカフェのキッズスペースの様子

岡本さん:そうですね。キッズスペースは子どもたちが安心して過ごせる場所になっていますね、ママたちもチラチラ子どもを見ながらおしゃべりを楽しんでいますし、ママたちにとっても救いの場所になっているのだと思います。また、本棚には児童書やコミックもおいていて、放課後の子どもたちの居場所としても活用されています。本屋おもちゃはみんな寄付で集まりました。

このようない理由もあって、ここはさくら茶屋よりも若手のスタッフが中心になって運営しています。メニューは洋食を中心にしていて、1日5食限定の曜日替わりランチのほか、定番メニューとして自家製ソースが絶品のロコモコ丼やカレーなどの人気メニューをそろえています。

―ここでもしっかりと手作りの食事が食べられるのですね。

岡本さん:どちらも食事は自信をもってご提供しています。さくらカフェは広々として席数もたくさんあってグループで利用する方が多く、グループごとの交流を深める場所となっているようです。一方で、さくら茶屋は相席が基本。だから、知らない人同士で相席になることもしょっちゅう。でも料理を食べ始めると、「おいしいわね~。」なんて、初めての人同士で会話が生まれることもあるのです。地域には、ひとりで食事をする人が増えていますから、この場所で知り合いになったという人が多いですね。

―さくら茶屋とさくらカフェでそれぞれ人のつながり方が違っているんですね。

■「食」は人をつなげる!

さくらカフェ内観

―こちらのカフェは、ランチ以外にも、「食」で人のつながりを育む取り組みがたくさん行われていますよね。

岡本さん:はい。「大家族食堂・さくら食堂」は、子どもからお年寄りまでそろってテーブルを囲んで食事をする場として開催しています。ほかの地域では“みんなの食堂”という名前で呼ばれることが多いでしょうか。毎月2回開催していますが、各回100名ほどが参加する大きなイベントになっています。

メニューはカレーでおかわり自由!地域の方からの米や野菜の寄付などの協力もあり、とてもありがたいことです。料金は大人300円、高校生以下100円、未就学児無料で提供しています。両方のカフェが満席になる人気のイベントです。

―100名もの参加者がいるとは驚きですね。

岡本さん:子どもたちが学校で「今日はさくら食堂あるよ。」というとみんなが「行こうよ。」と言って友達同士で来る小学生も多いですね。ふたつのカフェを拠点に、現在20近くのいろいろなイベントをやっています。地域の人びとの願いや要望を取り入れてやっているので、人が集まらないということはあまりないですね。

毎年秋には「さんま焼き会」を開催して、炭火のさんまを焼きみんなで楽しみます。また、毎月最終土曜日には「先ず飲もう会」という男性の地域のつながりを強化しようという目的の飲み会をしています。「旦那衆がそんなことするのなら!」と、主婦たちは「夕刻の女子会」を開催するようになりました。

―「夕刻の女子会」!!おしゃべりが止まらなそうですね!!これらの飲み会は、町内会や消防団など、町の組織ではないコミュニティの飲み会ということですね。このカフェの運営に関っていない人でも参加できるのですか?

岡本さん:誰でも参加大歓迎です。

―地域の中に、あるようでない飲み会ですよね。普通は何らかの組織や関係性にくくられてしまいますから。「同じ地域に住んでいる」という浅い関係性のみなさんがどんなお話をするのか、非常に興味深いですね!

 

ふたつのコミュニティカフェを運営する「特定非営利活動法人さくら茶屋にししば」。少子高齢化が進行する地域を何とかしたい、地域の人々の居場所を作りたいという思いで「さくら茶屋にししば」を設立、その後、子どもは地域の宝、子どもの居場所が必要だという思いで「さくらカフェ」オープンしました。
現在は買い物が大変になった方の一助にと、店舗の一角に日用品を置いたり、介護予防のサロン、趣味の教室など多岐にわたった講座やイベントを運営されています。地域の人々のニーズをつかみ、協力してくれる仲間を増やし、交流を促進しながら柔軟に運営する―その姿勢が「住民のみんなが終の住みかとしてこの町を愛し、心豊かに楽しく暮らせるように」という思いと重なり、持続していく活動となっているのではないかと感じました。住まう人々がこの町を愛していることが、ここを訪れる人々にも空気として伝わっていくように思いました。高齢化による問題に悩む地域がたくさんあるなか、好例となるべく活動は続けられています。

さくら茶屋にししば /さくらカフェの店舗情報
店名 さくら茶屋にししば /さくらカフェ
席数 さくら茶屋 テーブル席 4名席×3 2名席×2 その他テラス席 さくらカフェ テーブル席 4名席×4 2名席×3 子度の遊び場
電話番号 さくら茶屋 045-516-8560/さくらカフェ 045-877-3866
最寄り駅 京急「金沢文庫」徒歩15分
アクセス 金沢文庫駅より京急バス「西柴4丁目」から徒歩2分
住所 横浜市金沢区西柴3-17-6
営業時間 さくら茶屋「月~土]11:00-17:00/さくらカフェ「月~金」10:00~17:00
定休日 日曜日・祝日
ホームページ http://sakurachaya.moo.jp/
食事の提供 週替わりランチやテイクアウトお弁当も提供
レンタルスペース あり 
レンタル棚ショップ あり 1カ月2000円(10%) または月額利用料なし(手数料 30%)
Wi-Fi あり
充電 なし
プロジェクタ投影 あり
おむつ替え設備 あり
ベビーカー入店
離乳食 なし (お湯の提供可)
ベビーシート 店内のベビーシートあり
車いす着席
車いす手洗い 不可

パルシステム神奈川ゆめコープからのお知らせ

編集部メンバー

編集長
かなさん

ふたりの子どもがいるワーママ。お酒が好き。とにかく声が大きい。

ライター
せいくん

家事全般、特に料理が得意な新人ライター。気も声も小さい。

ライター
ゆめちゃん

好奇心旺盛。食べ歩きや女子会が大好き。いつもTシャツ。

カテゴリー

あわせて読みたい