輝く女性インタビュー
- 「なぜ彼女たちはラジオ番組を作るのか?」【前編】―ラジオ制作プロジェクト【ママ夢ラジオ♡】というママたちの新しい価値がひろがっている!ママ夢ラジオ♡厚木・海老名エリアのみなさんのインタビュー
ママ夢ラジオ♡厚木海老名エリアのみなさん 左から小林真理さん、山田啓子さん、田中いちこさん
ママ夢ラジオ♡プロデューサー竹岡望さんは、専業主婦であった2018年、偶然見つけたSNSの記事がきっかけで、FMラジオのゲスト出演を果たします。とても楽しかったラジオ出演、しかし彼女には「もういちどラジオに出たい」ではなく、「私もラジオ番組を作りたい」という熱い思いがわきたち、渋谷クロスFMにて、驚きのスピードでラジオ番組「ママ夢ラジオ♡」をスタートさせます。それから1年―ママ夢ラジオ♡は、神奈川県、静岡県、大阪府、福岡県、鹿児島県へと広がり、その勢いは止まりません。ひとりの専業主婦の「やってみたい!」からはじまったラジオ制作プロジェクト「ママ夢ラジオ♡」とは何なのか?本日は、厚木・海老名などで放送をしている【FMカオン】にて、6月7日より新しくママ夢ラジオ♡をスタートさせたママ夢ラジオ♡厚木海老名エリアメンバーのみなさんと、全国ママ夢ラジオ♡運営担当の中野あゆみさんに、じっくりママ夢ラジオ♡についてお話をうかがいました。
聞き手:たいせつじかん編集部
■専業主婦発「ママ夢ラジオ♡」って・・・ナニモノ!?
リーダの山田さん(左)とサブリーダーの田中さん。3月に生まれた赤ちゃんを連れてインタビューを受けてくださいました。(インタビュー中まったく泣くことなく、ママと離れても終始ご機嫌で過ごしたすごい赤ちゃんでした!)
―こんにちは!みなさんよろしくお願いします。「ママ」夢ラジオという名前だけに、いろんなママがいますね!!自己紹介も兼ねてママ歴も教えてください!
山田さん:こんにちは、ママ夢ラジオ♡厚木海老名エリアリーダーをしています山田啓子です。11歳の男の子と7歳の女の子のママです。普段は子育てサポート With Mammyの代表をしており、家事代行やベビー・キッズシッター・育児相談など、ママの子育てのサポートをしています。
田中さん:こんにちは、ママ夢ラジオ♡厚木海老名エリアサブリーダーをしています田中いちこです。4歳女の子と、ご覧の通り3月に生まれました3カ月男の子のママです(笑)私は看護師で、今は育児休業中。けしゴムハンコのアーティストでもあります。
小林さん:こんにちは。同じくサブリーダーをしています小林真理です。6歳、4歳の男の子と1歳の女の子がいて、現在はご覧の通り4人目を妊娠中です。よろしくお願いします。
中野さん:こんにちは。4歳と1歳の男の子のママ、中野あゆみです。ママ夢ラジオ♡では統括マネージャーとして運営を担当しています。運営とは、全国6か所(渋谷、厚木/海老名、静岡、大阪、福岡、鹿児島)で展開しているママ夢ラジオ♡を統括するメンバーのことです。ほかの統括メンバー4人は神奈川県に住んでいますが、私は伊豆に住んでいます。
―妊婦さんから、0歳児さんのママ、幼稚園児、小学生のママまで!本当に勢ぞろいですね!
田中さん:メンバーには、子育て終わっている人、高校生、大学生のお子さんがいる人もいます。子育て世代のいろんな世代網羅しています。
中野さん:渋谷の方もまんべんなくママ層を網羅しています(笑)。お孫さんがいる人もいますよ。また、専業主婦、フリーランスで働いている人などいろいろなママがいます。
ラジオ収録中の中野さん(右) おちついた笑顔でプロのパーソナリティそのものですね!
―この多様なママの力が結集して、ラジオ番組を作っているというわけですね。では、具体的には、ラジオ制作プロジェクト「ママ夢ラジオ♡」とは、どういったことをするのですか?
山田さん:全国6か所あるママ夢ラジオ♡のチームによって、やり方は異なるところはありますが、厚木・海老名エリアの場合は、毎週金曜日12時~12時半にFMカオンで放送する番組を、企画して、取材して、台本作って、パーソナリティになって収録するまで、ママであるメンバーたち全員で取り組んでいます。このプロジェクトは、1期の期間が半年と決まっています。その間に、どの人もだいたい2回のパーソナリティを体験し、全員が企画や取材など、すべての業務に関わっていきます。
―本当に公共の電波に流れるラジオ番組をイチから作っているんですね!すごい!!それに、ラジオのパーソナリティって憧れますよね!パーソナリティになれるなんて、そんな夢のようなチャンスは、どのように生まれたのですか?
中野さん:誕生のきっかけは、ママ夢ラジオ♡プロデューサーである竹岡さんの発信でした。去年春頃、竹岡さんは渋谷クロスFMが主婦の出演者募集しているFacebook記事をみて、「出てみたい!」と言って出演したのです。出演してみると、「ラジオっておもしろい」ということに気付いたのですが。彼女がユニークなのは、「もう一度出演したい」ではなく、「私もラジオを作りたい」と思ったところです。
クロスFMのスポンサー料は、主婦ひとりで払うにはとても難しいような金額でしたが、当時のラジオプロデューサー高田洋平氏と「ひとりで番組をもつのは大変だけれども、20人くらいで出資したらできそうじゃない?」という話をして、「私、20人集めます!」と、これまでLINEやSNSなどでつながっていたさまざまな知り合いに、「こういうことをしたいので、やりたい人集まってください!」と連絡したら、その24時間で23人が集まってママ夢ラジオ♡がスタートしました。
―すごい行動力ですね!
中野さん:そうでしょう(笑)。集まった人の中には、もちろん、ラジオを作るということそのものに関心がある人もいたと思いますが、半分くらいの人は、竹岡望という人に対して、「この人だったらおもしろいことするだろうな」という期待が大きかったんじゃないかなと思います。
―中野さんにもその時、連絡がきたわけですね。
中野さん:はい、そうです。私と彼女は、上の子が同級生で、育児教室で知り合ったママ友という仲でしたが、その時私はすでに伊豆に引っ越しをしていましたし、頻繁に連絡したり会ったりする状況ではなかったのです。でも、私がこういうこときっと好きだろうなというアンテナが働いたそうで(笑) 彼女から「中野さん、やるよね!?」と来た連絡に、「やるやる~!!」と答えてました(笑)
■この経験は、きっと私を進化させる
笑顔がとても素敵なみなさん。サブリーダーの小林さん(左)は妊婦さん。こんな笑顔でマタニティ期間を過ごしたら、素敵な出産できそうですね!
―ほかのみなさんはどうしてママ夢ラジオ♡に参加しようと思ったのですか?
山田さん:私は、知人が渋谷のママ夢ラジオ♡に出演していて、彼女のFacebookの記事を読んで、おもしろそうだなあと思っていたんです。そのうち、中野さんとFacebookでつながることになって「今度、出演させてくださいよー」と言っていたら、厚木・海老名エリアで立ち上げませんかという話をいただいて。おもしろそうなのでやってみようかなと思ってチャレンジすることにしました。
田中さん:私は、山田さんがFacebookに載せていたメンバーの募集の記事を見ていてママ夢ラジオ♡を知りました。プロジェクトのスタートは4月でしたが、出産が3月だったので、1カ月たったらやれるじゃん!と思って応募しました。産んだし、外出たいし、新しいことしたいし!(笑)
小林さん:私は山田さんに声をかけていただいて。おもしろそうだなと思ったから。
―山田さんも竹岡さんと同じく、いっしょに活動できるお知り合いがたくさんいらっしゃったのですね。
山田さん:いえいえ。厚木・海老名エリアメンバーの10名のうち、このふたりは私が声をかけましたが、ほかはFacebookの募集記事を見てきてくれた人や、竹岡さんが、厚木・海老名エリアでママ夢ラジオ♡やりたい人を呼び掛けてくれた人が集まった感じです。
中野さん:でもやはりそこには、山田さんのような軸となる人が地域にいるから芽が出て育っていくんですよね。ママ夢ラジオ♡の立ち上げは、いま全国で起こっていますが、これは、私たちが広げたのではなくて、竹岡や山田さんのような「やりたい!」と言ってくれるママが立ち上げて、周りのママたちを巻き込んでいくという動きがあってこそなんです。
―山田さんのように、「これがやりたいんだ!」と熱っぽく語ってくれる素敵な知人がいたら、いっしょにやってみたいなという気持ちになってしまいますよ。しかし、このプロジェクトに参加するということは、FM番組のスポンサーとして共同出資するという大きな決断を求められますよね。現実的には、迷いもあったのではないでしょうか?
小林さん:そうですよね。私は専業主婦なので、まず収入がないので。厚木・海老名エリアの場合は、月々およそ5000円の参加費が半年にわたって必要です。正直、「うーーん」という気持ちが、今でもちょっとあるのですが。でも、このラジオ番組を作る経験は・・・これを逃したら、今後ないだろうなと思ったのです。自分のポリシーとして、気になったことはやってみるというのがあるのでこの機会は逃さない方がいいと考えて、出費は痛いけどやろうと思いました。
田中さん:私も今育児休業中なので、フルタイムで仕事していた時よりは収入はありません。私は以前、ママ夢ラジオ♡を収録しているFMカオンで、別のラジオ番組に2回ほど出演させてもらう機会がありました。だから、今後もゲストとして出ることはあるかもしれないけど、作る機会はきっとないだろうなと強く思いました。今はちょうど、子ども産んで、彼が動き出す前の半年間ですし、動き出しちゃうと大変だから、今しかないと思いました。この半年間は、自分への投資。この経験が、いつ、どこで役に立つかわかりませんし、それが40歳,50歳になってから花が咲くのかもしれないけれども、プロジェクトに参加してラジオ作ったことでできたつながりや経験で、今までの自分とまったく違うことができるかもしれないと思ったら、これはただの出費ではなく、しっかりとした投資だと考えらました。
―専業主婦や育児休業中だからこそ、参加することの意味をより真剣に考えられたのでしょうね。ママがママ自身にした投資は、将来の自分にだけでなく、素敵な経験を積んだママに育てられた子どもたちにも、価値をもたらしそうですね。
■私たちだから伝えられることがある
ママ夢ラジオ♡(渋谷クロスFM)2019年1月24日放送分
ゲスト:ハッピーライフ手帳コーチ 中山久美子さん
―ラジオ番組の配信の様子を拝見しましたが、ママたちの笑顔が本当にいきいきしていますよね。そして、ママ夢ラジオ♡のパーソナリティは、すごく自然に上手にお話しされますね。本当に素人さんなのですか?
中野さん:はい、間違いなく素人さんです(笑) みんなマイクの前に立つとパーソナリティの顔になるし、半年経つとちゃんとパーソナリティになります。
小林さん:はい、普段とは全然違う(笑)
―パーソナリティは台本を見ていたようですが、あれもメンバーが作るのですか?
山田さん:パーソナリティのふたりが、その日の放送内容をすりあわせ、台本を作ります。各回で行う企画も、みんなで決めたりします。こういうことできる人いるよとか、私はこんなことできるからどうかなど。スマートフォンアプリのLINEを使って話をまとめていって、収録日や読み合わせなどのスケジュールも決めていきます。
―ひとつの番組を作るのに、どのくらいの時間がかかるのでしょうか?
田中さん:そうですね。6月7日に第1回目の放送を行ったのですが、それは5月に台本を作ったりして、実際に収録を行ったのは5月の終わり。この時は初めての収録だったので、収録日に「はじめまして」という感じでしたが(笑)今は毎週30分の番組を放送していますが、台本や内容のすり合わせをするのに、LINEを1時間ずっとみてることもあります。でも、たいていその時間は、子どもたちが寝静まってからとか(笑)また、取材に行くこともあるので、そういうのを含めると週に2.3日くらいの活動してるでしょうか。
中野さん:各地のチームによってやり方は違いますし、厚木・海老名エリアはまだメンバーが少ないので全員ラジオという感じで活動していますが、メンバーが多い渋谷では、たくさん関わりたい人はたくさんのことに関わり、逆に、台本作りもしないでパーソナリティだけに関わりたいわという人にはその選択もOKにしています。それでも不思議なことに、きちんと役割分担ができてラジオ番組ができているんですよ。
―いくつかの放送で、シングルマザーの遺言やてんかんもちの子を育てる親など、マイノリティだったりセンシティブな内容にフォーカスした回がありました。このようなテーマを扱うのはなぜですか?
シングルマザーの「ゆいごん」プロジェクト告知動画
中野さん:渋谷や大阪のチームの放送ですね。じつは、局によって出し方を変えている部分はあります。たとえば、静岡は県内全域で流れている放送ということもあり、ほかの局よりやや厳しめの精査をしています。一方で、渋谷などは動画配信ですしFM局さんに問題がなければ、センシティブな内容も積極的に扱っています。なぜなら、それは、私たちでなければ話せないことだったり、素人が作る番組だからこそ話せるという強みがあると思っています。
―これらの回の反響はいかがでしたか?
中野さん:こういった回こそ反響が大きかったです。大阪で白血病サバイバーやてんかん持ちママのメンバーが発信した回では、むずかしいテーマですが、ピンポイントで聴いていてくれる人がいて、本当に大きな反響をいただきました。
―ママの視点だからこそ、同じ情報でも思いもよらない切り口になって、聴いている方にとってより良い情報になることってありますよね。
情報を求めている人がどこへ行っていいのかわからない方が、思いもよらず情報に出会えたら感激ですね。
編集部のひとこと

編集長
かなさん
たった1年間で、全国に6か所に拡大したママ夢ラジオ♡。後半では、ママ夢ラジオ♡がなぜママたちに選ばれているのか、そして、この急速な成長を支える組織のあり方について、じっくりとお話を聞きたいと思います。お楽しみに!
- ママ夢ラジオ♡公式HP:
- https://mamayumeradio.com/
- ママ夢ラジオ♡メンバー募集について:
- https://peraichi.com/landing_pages/view/mamayumeradio
- ママ夢ラジオ♡ダイジェスト版:
- https://www.youtube.com/watch?v=kzaNZWduJvo
編集部メンバー
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ふたりの子どもがいるワーママ。お酒が好き。とにかく声が大きい。 |
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家事全般、特に料理が得意な新人ライター。気も声も小さい。 |
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好奇心旺盛。食べ歩きや女子会が大好き。いつもTシャツ。 |