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輝く男性インタビュー

日本のビーチはもっと楽しめる! ドジ井坂さんの痛快インタビュー【後編】

FeelShonan

日本初のプロサーファー ドジ井坂さん(以下、ドジさん)のインタビュー前編はプロサーファーになるまでのお話でした。ドジさんのお話はとにかく破天荒なエピソードがたくさん!

後編は、ドジ井坂さんの現在の活動に焦点をあてたインタビューです。楽しいことはもっとたくさんあるんだよとやさしく笑うドジさん。今でも楽しいことを探しまわる日々を過ごしています。

日本のビーチを変えようと奮闘するドジさんは常に破天荒なのでした!

聞き手:たいせつじかん編集部

前編はこちらから:https://www.taisetsujikan.com/?p=711

■ビーチには楽しい遊びがたくさんあるということを伝える

茅ケ崎のビーチと富士山

茅ケ崎のビーチから見える富士山

ープロサーファーを引退してからのお話をお聞かせください。

ドジ井坂さん:引退後は、テレビや雑誌などさまざまなメディアでサーフィンや海のことを発信するようになりましたね。

また、サーフィンだけでなくて楽しいことは何でもやるので、ウィンドサーフィンの日本での大会をプロデュースしたり、日本のスキー場でスノーボードを解禁して、日本での世界大会をプロデュースしたりしましたね。

ーえっ、ウィンドサーフィンもスノーボードもドジさんが携わっているんですか!ちょっとスノーボードの件を聞きたいんですがどんなことをされたのですか?

ドジ井坂さん:当時、スキー場はスキーをするところだったんです。だから、スノーボードの知識・ノウハウがないので、やってはいけないということがスキー場のルールだったんです。私はなぜだめなのかわからなかったですね。試しにスキー場でスノーボーダーに「マナー違反をしたらすぐ退場します」という誓約書を事前に書かせてリフト乗車を許可するテストを行ったんです。その結果、スノーボーダーはマナーがとてもよかったんです。その後、航空会社の冬の北海道キャンペーンでリゾートスキー場でスノーボード無料体験企画を提案して、徐々に全国のスキー場がスノーボードを解放し始めたんです。

日本には、単種目型の人が多すぎます。スキーならスキーだけ。サーフィンならサーフィンだけです。他業種と交わろうとしません。私はそこを変えたいと思っています。

この考えから、私はビーチの通年利用の文化をつくり、多様なビーチスポーツの導入を提案することを主目的とするビーチクラブという組織を作り活動しています。

ービーチでは、サーフィン以外にも楽しい遊びがたくさんあるよということを提案されているんですね。

ドジ井坂さん:そうです。波がない日は素潜りでも飛び込みでも、釣りをしてもいいんですよね。サーフィンだけしかやらないなんてもったいないですよ。ビーチは1年をとおして楽しい遊びがたくさんありますよね。

■活動は常に10年先を考えて動き出す。日本のビーチが理想のビーチになればもっと楽しくなる。

日本のビーチの未来を語るドジさん

楽しいことしかしないという笑うドジさん。インタビュー中も終始笑顔でした。

ービーチクラブを始めたきっかけを教えてください。

ドジ井坂さん:この活動は、神奈川県の海岸を使ったイベント「サーフ’90」の平塚会場をプロデュースしたことが始まりなんです。そのときにひらつかビーチクラブを作り、理想的なビーチをづくりを推進しました。

今でもですが当時から、海岸の公共利用は祭事と海水浴しかないのです。公共海岸は海水浴場としてしか利用されていなかったんです。それを変えようと神奈川県のビーチを使って、ビーチのアクティビティの多様性、通年利用をアピールするというイベントにしたかったんです。

そのイベントをきっかけに、日本初の海岸通年利用施設「湘南ひらつかビーチパーク」をつくることができました。

平塚は、現在でもさまざまな形でのビーチ利用が進んでいるので、これを続けてほしいなと思っています。

ーなるほど、このイベントのプロデュースがきっかけとなりビーチクラブができたんですね。現在では、さまざま場所でビーチクラブの活動をしていらっしゃるんですよね?

ドジ井坂さん:湘南をはじめ熱海や、下田、鴨川など全国で合計14か所のビーチで活動をしています。

ー具体的どのような活動をしているんですか?

ドジ井坂さん:老若男女問わず、たくさんの方にビーチスポーツを体感していただく活動がメインですね。「アーススポーツ」をご存じですか?

これは、風、波、重力など地球の自然エネルギーを利用したスポーツのことで、おもに新素材の軽量用具の開発で普及した新しいスポーツの多くがこれに含まれます。

ーたとえば、サーフィンとかスノーボードとかですよね?

ドジ井坂さん:そうです。最近はほかにもたくさんのアーススポーツが出てきているんです。これからのスポーツは基本的に筋力を必要とせず、からだのバランスが大切なスポーツですから、老若男女が楽しめるスポーツなんです。

筋力は必要としませんが、体幹を中心としたバランス感覚を養うことができますから子どもの姿勢矯正になったり、高齢者の健康増進活動にもつながります。

ービーチでからだを動かすことはとても気持ちがよさそうですね!

ドジ井坂さん:そうなんです。ビーチセラピーという考え方も発信しています。これは、ビーチでの活動をとおして生理的、身体的に健康になるということなんですがみなさんにもぜひ体感してほしいですね。

理想とするビーチ文化をつくるということはむずかしいことも多いと思いますがいかがですか?

ドジ井坂さん:私は、常に10年先の自分を見据えて動いているのですぐ理想的な形になるとは思っていなおので、少しずつです。でもね、思う存分遊びたいという思いからやっているから辛くはないですよ!(笑)

あとは、単種目型よりも多様なスポーツに触れるほうが絶対にいいと思いますし、楽しいですよ。子どもは飲み込みが早いのでいろいろやりたがりますが、おとなのほうがブレーキをかけることもありますね。できないことは恥ずかしいことじゃないということをみなさんにお伝えしたいですね。誰でもはじめは下手ですからね。

ードジさん、今日はありがとうございました。海岸で、ドジさんとお話していたら元気になった気がします!

編集部のひとこと

ライター

ゆめちゃん

楽しいことができるようにするためにやっているだけなんだよと笑う70歳のドジ井坂さん。さらに、ひとりでやるんじゃだめだ。みんな巻き込んでみんなでやることが大切なんだとおっしゃいました。
ビーチでは行きかう人がみんな友だちになれるんだとおっしゃいます。また、そうなればビーチで悪いことをしようとする人も減るし、自然とビーチがきれいになるそうです。

ドジさんが見据えている10年後の日本のビーチ文化が実現することに少しでもお力添えができるのであればたいせつじかんでも何か協力したいですね!

日本中の誰もが楽しく遊べるビーチ文化をつくるために奔走されているのでさぞ大変だろうと思いますが、いっさいそんな素振りはなく、すべてを笑いに変えてしまう力強さがとてもかっこよく見えました。

あなたの街の近くのビーチにもドジさんが行くことがあるかもしれません。その時は、みなさんもいっしょにドジさんと遊んでみてはいかがでしょうか?きっとビーチで遊ぶことが大好きになると思います!

編集部メンバー

編集長
かなさん

ふたりの子どもがいるワーママ。お酒が好き。とにかく声が大きい。

ライター
せいくん

家事全般、特に料理が得意な新人ライター。気も声も小さい。

ライター
ゆめちゃん

好奇心旺盛。食べ歩きや女子会が大好き。いつもTシャツ。

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