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輝く男性インタビュー

武蔵小杉エリアに根付いたビジネスを展開する株式会社ワイガヤ鈴木啓功社長のインタビュー

武蔵小杉を中心に活躍するワイガヤの鈴木啓功さん

鈴木さんご自身がお住まいの地域の方に貢献できるビジネスがしたいと40歳で日本最大手のフリーペーパー出版社を退職し、独立。それまでの安定した生活を捨ててまでやってみたいと思った地域に貢献するビジネスとは?職住近接を実現した株式会社ワイガヤの鈴木啓功(すずきよしのり)さんのお話をうかがってきました!

聞き手:たいせつじかん編集部

■身近な人たちの喜ぶ顔を見て決断。

ー御社の事業内容を教えてください。

鈴木さん:主にふたつですね。武蔵小杉エリアにあるタワーマンション居住者向けのチラシやパンフレットなどをまとめてお届けするという広告ビジネスと武蔵小杉を中心とした

近隣地域のお店や施設などのイベント企画のお手伝いです。

ー御社のユニークなところは、武蔵小杉を中心とした近隣エリアにフォーカスをした事業を行っているところだと思いますが、なぜこのエリアだったのでしょうか?

鈴木さん:理由は単純です。この地域にずっと住んでいて、何か地域に貢献したいと思ったからです。

私は、生まれが愛知県なので東京には就職と同時に出てきました。東京以外の生まれの方はみなさんそうだと思いますが、まずは縁もゆかりもない場所を選んで住むわけですよね。それが結婚して、子どもが生まれて、さらに家を買うとなるとよそ者だけどそこで一生を過ごすことになるんだとあるときふと気がつきました。

そうなのであれば、この地域に貢献できる仕事ができるようになったらいいなと漠然と思っていました。

ーとくに意識をしていませんが、住み続ける場所はさまざまなライフイベントを重ねていくことで徐々に定まっていくのかもしれませんね。

ワイガヤの事業について語る鈴木さん

なぜ武蔵小杉エリアにフォーカスした事業を始めたのか語る鈴木さん

鈴木さん:そうですね。当然子どもが大きくなるとパパ友やママ友が増えていきます。住んでいる地域に友だちができるようになります。大人になってから地域の人と友だちになる機会はそれほどないのでとても新鮮な経験です。そうするとよりいっそう地域に根差していくようになります。

そして、前職の仕事でこのエリアのショッピングモールのイベントのお手伝いをすることがありました。当然、お客さんとして知り合いや身近な人がたくさん来場されていたんですが、みなさんがご家族全員で楽しんでいらっしゃる様子を見て、私が住むこの地域でみんなを笑顔にできるビジネスをやりたいと決心しました。

ーそれが40歳でお子さんもいらっしゃるなかでの挑戦だったわけですね。

鈴木さん:そうですね。厄年に入るタイミングでしたね(笑)

■急速な発展を続ける武蔵小杉はビジネスの場としても魅力的

武蔵小杉の高層マンション群

武蔵小杉エリアの高層マンション群

ー武蔵小杉は、大きな変化を遂げている街だと思いますが、当然、ビジネスチャンスもたくさんあると思われていたわけですよね?

鈴木さん:当然です。私は、20年近くこの近隣に住んでいますが日本全国を見渡しても武蔵小杉ほど変わった街も少ないのではないかなと思います。

武蔵小杉駅周辺には、合計で20棟のタワーマンションが建つ予定で、タワーマンションは1棟あたり500世帯と考えると合計1万世帯がタワーマンションだけで入る計算です。

1世帯3人だと考えても3万名の人口があります。かなりの人数になるわけですから、ビジネスチャンスも大きいのではないかと考えています。

ー今でもすごい数のタワーマンションが建っていますね!

鈴木さん:現在は、15棟ですね。近いうちに、小学校が新設される予定です。この少子高齢化の時代にはかなり珍しい現象ですよね。

※2018年12月現在。

ーここに、地域の企業やお店などのチラシやパンフレットをまとめてお届けする広告サービスを展開されていらっしゃるわけですね。

鈴木さん:そうですね。タワーマンションは非常にセキュリティーがしっかりとしているので地域のお店の方がポストにチラシを投函することはできません。

また、新聞を取っている方も減ってきているので折込チラシを使ってもすべての方にお届けできないという広告主側の課題があります。

その一方で、タワーマンションの居住者は、これらの情報が届けられないので地域の情報を受け取りづらい状況があります。

たとえば、新しいレストランがオープンしたというような情報はインターネットよりも、直接ご自宅にお届けすることができたほうがお互いに良いはずだと思います。

また、配布頻度を1か月に1度にし、チラシやパンフレットをまとめてお届けするので、居住者の方に迷惑もおかけしません。

ーなるほど、タワーマンションならではの課題を解決するビジネスなですね。イベントの企画のお手伝いはどのような内容でしょうか?

鈴木さん:こちらも、武蔵小杉エリア独特の課題を解決できると考えて始めました。武蔵小杉は、直近10年で大きく人口が増えたために、古くから武蔵小杉にお住まいの方と新しく住み始められた方に分かれているといわれています。そういった方たちが交流していただけるように各種のイベントを企画しています。古くからあるお店にタワーマンションの居住者に行っていただき、地元で遊んでいただく企画などですね。

ーなるほど。どちらのビジネスもこの地域の課題をしっかりと見つめないと見えないものばかりですね。やはり、鈴木さんがこのエリアに実際にお住まいで直接、こういった課題を見聞きできていたことが大きいのですね!

■今後のビジョンもあくまで武蔵小杉エリアへの貢献という軸は変えません。

ワイガヤの未来を語る鈴木さん

ワイガヤの未来を語る鈴木さん

ーでは、今後のビジョンについてお聞かせください。

鈴木さん:私の考えでは、武蔵小杉エリアで100業種をめざしていけたらおもしろいなと思います。

ー今のサービスを、他のエリアで展開をするよりも、武蔵小杉エリアで別の事業を始めるということですね?

鈴木さん:そうですね。現在のふたつの事業を別のエリアで展開して事業を大きくするということは考えていませんね。

今、3つ目の事業として、コンシェルジュサービスをスタートしています。まずは、お子さま向けの塾について、ご希望の内容をお聞かせいただければ最適な塾をご紹介するというサービスから始めています。対応できる範囲を徐々に増やしていこうと思っています。

ー武蔵小杉エリアで事業を展開していくということは絶対にぶれないんですね!では、最後に武蔵小杉エリアに特化したビジネスをやっているうえでうれしいことはどんなことですか?

鈴木さん:地域住民の方から「ありがとう」をもらえることです。

ー愚問でした…そうですよね!

鈴木さん:もちろんです!これからも地域の住民の方に喜んでもらえるサービスを続けていけたらと思います。

ー今日はありがとうございました。

編集部のひとこと

ライター

せいくん

働き方の見直しが進む中で「職住近接」という言葉をよく耳にするようになりました。
職場と住居の距離が近いことを指す言葉ですが、鈴木さんの働き方はこの考え方の最先端のような気がします。

職場の近くに住む、もしくは、住居の近くの職場を探すではなく、住居の近くの課題を見つけて職場を自らつくった、ということだなと思いました。

鈴木さんは、ビジネスを大きくすることよりも、より地域に根差していきたいとおっしゃいました。鈴木さん自身の成功よりも、地域の人たちの笑顔を増やすことが
彼自身の成功の尺度なのですね。

多様化する仕事に対する価値観が職業の選択の幅を広げていると思いますが、また新しい価値観をもった人に出会えました。

編集部メンバー

編集長
かなさん

ふたりの子どもがいるワーママ。お酒が好き。とにかく声が大きい。

ライター
せいくん

家事全般、特に料理が得意な新人ライター。気も声も小さい。

ライター
ゆめちゃん

好奇心旺盛。食べ歩きや女子会が大好き。いつもTシャツ。

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