パルシステムインタビュー
- パルシステム支える大きな物流センター「杉戸センター」に潜入取材してきました!
関東を中心に1都11県62センターへ商品をお届けしているパルシステムの物流をになう杉戸センター。巨大な施設がどのような機能をもっているのか聞いてきました!さらに、配達サービスの中心をになうスタッフの方はどのようなことを大切に働いているのかなど、パルシステム商品管理本部 物流部物流管理課長の渡邉恭延さんに根掘り葉掘り聞いてきました!
「ひとつの間違いもなく届ける」プロの仕事を覗いてきましたので、みなさんお楽しみください!
聞き手:たいせつじかん編集部
杉戸センターの外観。とにかく大きな施設です!※当日は台風の影響で天気が悪かったことが残念です。。。
■24時間体制で複雑な配送網をコントロール
パルシステム商品管理本部 物流部物流管理課長の渡邉恭延さん
ー渡邉さん、本日はよろしくお願い致します。杉戸センターはとても大きいな施設ですね!
渡邉さん:よろしくお願い致します。パルシステムには、物流関連センターは7カ所ありますが、その中でも、敷地は2番目に広いセンターです。
杉戸センターは、以下の役割をもつ複合型物流センターなので広い敷地が必要です。
▼杉戸センターの役割▼
①青果、冷蔵冷凍品を除く常温品と一部のパンの商品入荷検品と発送を行う物流センター
②注文用紙とお届け明細表などの印刷とカタログのセットセンター
③配達スタッフが回収してきた商品カタログや牛乳の紙パック、卵パック、冷凍、冷蔵に使用しているプラスチック類、2ℓペットボトル等の再生資源物をプレスするリサイクルセンター
④通い箱(オリコン)の洗浄施設
ー4つの役割をもっているのでここまで大きなセンターになるんですね。
こちらで扱っている商品は常温品とパンとのことですが、こちらを詳しく教えてください。
渡邉さん:パルシステムでは、2,050種類(アイテム)の常温品を扱っています。そのうち、注文頻度の高い1,850~1,900種類(アイテム)の常温品がこちらでセットされているんです。
注文頻度の低い商品は、八王子のセットセンターでセットされたものが、杉戸センターに納品されます。
そのため、杉戸センターから発送される際に、高頻度商品と低頻度商品がひとつの常温品としてセットされるようになっています。
常温品は、青果、冷蔵冷凍品に比べると商品数が多いため、セットは非常に複雑になります。
ーこれだけの商品数のセットは、何名体制でやられているんでしょうか?
渡邉さん:現在セットラインは、4ライン稼働で1ラインあたり30名前後で対応しており、1日あたり約68,000箱のセットを対応しております。
9:00~18:00まで常温品をセットし、19:00~23:00はパンのセットをしています。
翌朝の午前5時までに、62の配送センターへ納品をしないといけませんので、セットセンターは24時間体制で稼働しています。
ー時間との戦いですね!
渡邉さん:そうですね。セットセンターでは注文品のセットをするだけでなく、メーカーから納品された商品の受け入れ、検品業務と、62の各配送センターへの配送トラックの運行管理という業務があります。
とくに運行管理は複雑なんです。常時100台近いトラックが、62の配送センターへ、7のセットセンターから納品されます。そのため、配送センターでトラックの渋滞がおこらないように考えないと、近隣にお住まいの方にご迷惑をおかけすることとなりますので、細心の注意が必要です。
ーちょっと想像ができませんが、かなり複雑であるということだけはわかります。。。
■実際にセットセンター内を見学させていただきました!
ーセットライン上を通い箱(オリコン)が流れていきます。
渡邉さん:注文商品のセットデータは、すべてシステム管理されており、各組合員からの注文データをもとに、必要な通い箱の大きさ、箱の数が計算されています。
このシステムは、各生協のセットセンターと比較しても最新のラインシステムであるようです。
ー各スタッフさんが担当している商品が決まっています。スタッフさんの前を通過する通い箱に各自が担当している商品をセットします。どの商品をどの通い箱に入れるのかは、システム管理されているので、該当商品の棚にあるランプが光るようになっています。
みなさん、とてもスピーディーに作業されていましたが私は最後まで仕組みを理解できませんでした。。。とにかく、みなさん手捌きがすごい!
さらに驚いたのは、ライン上を通い箱が通過するスピード!約1.7秒にひと箱が通りすぎる計算で運用されているとのこと。
みなさんがスピードを意識していらっしゃるんですね。すごい!
渡邉さん:スピードはとても大切なんですが、もっと大切なことはセットミスをしない業務品質の維持なんです。そのため、セットミスをなくすためにさまざまな工夫があります。
たとえば、各スタッフさんが担当する商品は、毎週ローテーションしています。そうすることで、習慣化からくる商品の取り間違いを防いでいます。また、似たようなパッケージ、外観の商品は、近くには置きません。これも取り間違いを防ぐ取り組みです。
ー高度にシステム管理されているセットシステムでも、たくさんの人による工夫が取り入れられているんですね。
ー注文商品がセットされました。あとは、商品を整えて完了です!
ー配送センターごとに運搬窓口に通い箱が集められています。あとは、配送を待つのみです!
■セットミスをなくすということにはこだわり続けたい
ーセットセンターを拝見して、率直な感想ですが高度にシステム化されているところと人による創意工夫の組み合わせがすごいなと思いました。
渡邉さん:「組合員にひとつの間違いもなく商品をお届けする」ということに責任をもって業務に取り組んでいますので、さまざまなところでの小さい創意工夫の積み重ねがとても大切です。
仮に、セットセンターへ配送をしてしまった後にセットミスが明らかになれば、配送センターまで行き、正しいセットに直します。
私たちは、メーカー・生産者さんと組合員のみなさんとの橋渡しをしていますから、ミスは許されません。これからも厳格にセットミスの削減には、取り組んでいきたいですね。
ー渡邉さん今日はありがとうございました。
■セットセンター以外も見学させていただきました!
【カタログ印刷からカタログセットセンターへ】
▼印刷現場へ
ー注文用紙とお届け明細表などの印刷機。とても大きな印刷機です。
印刷現場は、空調管理が大切ということで、すこしひんやりしていました。
-注文用紙ってこんなに大きなロール紙からできているんですね!
ーたくさんの注文用紙、お届け明細書が印刷されています。
つぎは、カタログのセットセンターへ!
▼カタログセットセンターへ
ー大量のカタログがライン上を流れていきます。1時間あたり1ラインで5,000~6,000セットつくることができるということです。
ーパッキングされました!ここから組合員へお届けされます!
カタログセットセンターも、システムで自動化されていますがたくさんのスタッフの方が滞ることがないように目を光らせていました。
個人情報の記載がありますから、こちらも間違いが許されません。独特な緊張感でした!
【リサイクルセンターと通い箱洗浄施設へ】
▼リサイクルセンターへ
ー大量の段ボールが集められ、ベルトコンベアーで圧縮機へ。
ー圧縮後の、カタログなど紙類、牛乳パック、ペットボトルなどはここから指定再生業者へ引き渡します。とてもきれいに整理されたリサイクルセンターでした。また、取材日は15時を過ぎていたので、引き渡し後でしたが普段はこの施設が一杯になるほど再生資源物が集められてくるそうです。
▼通い箱(オリコン)の洗浄施設へ
ーパルシステムの配達には欠かせない通い箱(オリコン)の洗浄機。高速ジェット水流により、1日約10,000個洗浄ができます。渡邉さんによると、いつもきれいなオリコンで商品をお届けしたいという思いがあるとのこと。
通い箱は全部で80万個がんばれ!洗浄機!
編集部のひとこと

ライター
ゆめちゃん
パルシステムの配達を支える杉戸センターは、高度に自動化されたシステムと多くのスタッフの方の創意工夫が詰まった大きな物流センターでした。
そこには、メーカー・生産者と組合員の架け橋であることに責任を持ち、細部までこだわるスタッフの方の熱い想い。「ひとつの間違いもなく届ける」というプロとしてこだわりがありました。
たいせつじかんでは、配達担当者のインタビューも行っております。あわせて読んでいただけると商品を届けるということに対するパルシステムの思いを感じていただけると思います!
- 商品を届けるだけではない心のつながりを感じる仕事とは?パルシステム配達担当者インタビュー:
- https://www.taisetsujikan.com/?p=51
編集部メンバー
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ふたりの子どもがいるワーママ。お酒が好き。とにかく声が大きい。 |
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家事全般、特に料理が得意な新人ライター。気も声も小さい。 |
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好奇心旺盛。食べ歩きや女子会が大好き。いつもTシャツ。 |