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お出かけスポットインタビュー

何でだろう?から始まる科学の世界!実際に科学を体験できる はまぎん こども宇宙科学館の科学コミュニケータ- 吉武 聡史(よしたけさとし)さんインタビュー

はまぎん こども宇宙科学館の科学コミュケータ- 吉武聡史さん

1984年に開業したはまぎん こども宇宙科学館は、地下2階から5階までの縦長の建て物になっており、フロアごとにテーマが異なり、宇宙や科学について自分で体感して学べる施設となっています。

また、外観は宇宙船をイメージした造りになっており、施設内は科学で溢れていています。

はまぎん こども宇宙科学館に勤めて5年目になる科学コミュニケーターの吉武さんは、むずかしい科学をいかにわかりやすく伝えられるか、そして少しでも科学に興味をもってもらえるように日々工夫されています。

ここでは、実際に科学を体験することができますので、ご家族で楽しめる施設となっています。

 

聞き手:たいせつじかん編集部

 

■実際に科学に触れることが大事

-まず、はまぎん こども宇宙科学館が作られた経緯を教えてください。

吉武さん:はまぎん こども宇宙科学館は、1984年に建てられて今年で37年目になります。科学館の先駆けだったと聞いています。

古い科学館ですが、入館者数はどんどん増えていまして、一昨年は年間で30万人以上の方に来館していただきました。

ほかの科学館の方々もよく視察にいらしています。

-そうなんですね!どういったところが特徴ですか?

吉武さん:建て物は地下2階から5階までの7階建てとなっており、フロアごとにさまざまなテーマで宇宙や科学に触れることができます。

2階にあるプラネタリム

たとえば、宇宙トレーニング室がある3階のフロアでは、実際にからだを動かしながら、宇宙飛行士のトレーニングをしている気分で遊ぶことができます。月面でジャンプをしたときの実際の高さが体験できますし、惑星ジムというジャングルジムのようなエリアがありますので、子どもたちにはとくに人気のフロアになっています。

月の重力を体験できる「月面ジャンプ」から手を振る吉武さん

そのほかのフロアでも、実際に触ったり動かしてみたり、土日には「サイエンス・ショウ」で実演もしますので、体験型の科学館というところが特徴ですね。

-私は「科学」と聞くだけで、どうしてもむずかしそうというイメージをもってしまうのですが、体験してみて科学っておもしろいものなんだ!と感じてもらえればいいですよね!

吉武さん:そうですね。実際、科学はむずかしいことも多いのですが、それをいかにわかりやすく伝えられるかが私たちの仕事ですので、そこはとくに意識しています。

むずかしいことを覚えようとするよりも、将来科学を学ぼうとするときにここで体験したことを思い出してもらえればいいと思います。

はまぎん こども宇宙科学館では、とにかくさまざまな科学にたくさん触れていただきたいです。

-吉武さんが科学に興味をもったきっかけやはまぎん こども宇宙科学館で働くことになったきっかけは何だったのですか?

吉武さん:小さいころによく科学館に遊びに行っていたことから科学に興味をもち始めて、自分で実験や「サイエンス・ショウ」をしたいと思うようになりました。

大学生のころに学芸員課程を受け、科学館でアルバイトをしていたのですが、大学卒業後にはここで短期でアルバイトをしていたんです。

そのときに声をかけていただいてこちらで働かせていただくことになりました。

-科学に触れて、おもしろいな!と実感するときはどんなときですか?

吉武さん:自分が勉強して覚えたことを実験してみて、イメージどおりの結果になったときは楽しいですね。

「ただ覚える」ということはあまり得意ではなかったのですが、覚えたことを実験で確かめられますし、もし違う結果になったとしてもなぜそうなったのか?と新たな発見にも繋がるので、そういうところがおもしろいです。

同じ球を同じ高さから転がして、いちばん早くゴールにたどりつく球はどれかな?

 

■単元ごとに学べる解説パネル

-吉武さんはおもにどういったことを担当されているのですか? 

吉武さん:フロアに出てお客さまとお話ししながら展示の紹介や案内をしています。ほかにはサイエンスショーでさまざまな現象を伝えています。

伝える方法はたくさんあるなかで、どうしたら興味をもってもらえるか、おもしろいと思ってもらえるかを考えて工夫をしています。

やっぱり楽しい体験やおもしろいこと、興味から学びに繋がりますし、そのきっかけづくりができればいいですね。

-展示には解説パネルもあり、わかりやすいですよね!

吉武さん:最初のころは解説パネル作りに携わっていたのですが、学校での学習により結びつけやすくするために、どの単元で習うものなのかということも付け加えました。

また、科学は身近なところでたくさん使われていますので、実際にどこで使われているものなのかということを記載しているパネルもあります。

-日常的にたくさんの科学に触れているんですね。けれど、それが科学だと分かって触れているかどうかでは大きな違いがあるような気がします。
では、はまぎん こども宇宙科学館のなかで吉武さんがおすすめしたい場所はどこですか?

吉武さん:2階にある雷が見られる放電ショウという展示物がおすすめです。ほかの科学館だとショーとしてやっていることが多く、限定的でしか見られないのですが、ここではいつでも体験ができますので、それも魅力のひとつだと思っています。

2階にある放電ショウ

幻想的なプラズマチューブ

-最後に、吉武さんが科学をとおして伝えたいことを教えてください。

吉武さん:科学はむずかしいイメージがあるとは思うのですが、まずはさまざまな科学に触れてみて、おもしろいな、楽しいな、不思議だなという気持ちを大切にしてほしいです。

1階ロビ-の天井に浮かぶ「宇宙ステーションR21710」
1/4の模型と合わせ鏡でひとつの模型ができあがっている

そこから興味が湧き、より深く学んでもらえたらうれしいです。

-私も実際に科学に触れてみて、以前よりも興味をもつことができました!これって何でなんだろう?という視点で物ごとを捉えるのはすごく重要な要素のひとつなんですね。今日はありがとうございました。

 

編集部のひとこと

ライター

せいくん

吉武さんがおっしゃっていたように、はまぎん こども宇宙科学館はさまざまな科学で溢れていて、不思議だなと思うことがたくさんありました。

そして、ふだんではできないような体験ができ、疑問に思ったことはスタッフの方々がやさしく教えてくださります。

現在は、新型コロナウイルスの影響で入館制限やショウの縮小・中止を余儀なくされていて、まだまだ大変な状況が続くかと思いますが、いつの日かたくさんの子どもたちがはまぎん こども宇宙科学館で科学に触れている未来がくると信じています。

子どもからおとなまで楽しめるはまぎん こども宇宙科学館で、ぜひたくさんの科学に触れてみてください。

編集部メンバー

編集長
かなさん

ふたりの子どもがいるワーママ。お酒が好き。とにかく声が大きい。

ライター
せいくん

家事全般、特に料理が得意な新人ライター。気も声も小さい。

ライター
ゆめちゃん

好奇心旺盛。食べ歩きや女子会が大好き。いつもTシャツ。

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