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お出かけスポットインタビュー

浮世絵を通じて藤沢の歴史を体感!藤澤浮世絵館 学芸員・益田亮助さんのインタビューです!

藤澤浮世絵館 学芸員の益田亮助さん

江戸時代から交通の要所として栄えた藤沢市。とくに、今も昔も多くの観光客で賑わいを見せる江の島は浮世絵のテーマとしてたくさん描かれているそうです。

そんな浮世絵をとおして、藤沢市の歴史を知ることができる藤澤浮世絵館の学芸員 益田亮助さんに藤澤浮世絵館の魅力を聞いてきました。

江戸時代の人々の生活を垣間見ることができるロマン溢れる取材となりました!
ぜひ、お楽しくみください。

 

聞き手:たいせつじかん編集部

 

■多くの人で賑わった藤沢周辺は浮世絵にもたくさん描かれている

-そもそもなぜ、藤沢に浮世絵館があるのですか?

益田さん:当館にいらっしゃった方からもよく「藤沢と浮世絵はどのような関係があるのですか」と聞かれるのですが、藤沢は、東海道五十三次の6番目の宿場町であり、観光名所の江の島があり、さらに、伊勢原市にある大山詣りのための田村道という街道もあり、昔から人々が行き交う場所だったんですね。

そのため、当時の浮世絵に藤沢周辺の風景がたくさん描かれており、とくに江の島が描かれたものを、江の島浮世絵と呼び大変人気があったそうなので、現存しているものが多く藤沢の歴史を調べるための資料としても非常に価値があるものなんです。

そして、浮世絵を収集されていた日本大学の総長を経験された呉先生という方の浮世絵を譲り受けて、浮世絵をとおして藤沢の歴史を知るための施設として2016年7月に開館しました。

江の島が描かれた浮世絵

-なるほど、そういう経緯なんですね。どのくらいの数の浮世絵を所蔵されているのですか?

益田さん:浮世絵の数え方は決まっていないのですが、当館では600作品と公表しております。

-藤沢市にまつわるものが描かれた浮世絵だけで600作品ということですよね?

益田さん:そうなんです。通常の美術館や博物館とは違い美術的視点で収集するのではありませんから、北斎や写楽、歌麿などの有名な絵師の作品ではない、無名の絵師の作品も多く含まれます。

しかし、無名の絵師のものを楽しめるという意味ではおもしろさはあると思います。

たとえば、歌川広重を知っている方は多いと思いますが、当館には3代目広重の作品があります。広重に3代目がいるとはあまり知られていないので、浮世絵をある程度ご存知の方でも新しい発見があると思います。

 

■浮世絵をとおして当時の庶民の生活を垣間見る

館内にはたくさんの浮世絵が展示されています。 

-浮世絵とはどういう目的で作られたのですか?

益田さん:浮世絵は、美術作品ではなく広告物であったろうと思います。庶民のあいだで流行しているものを広く伝える役割を果たしていたと思います。

ですから、浮世絵でもっとも多いのは役者絵と美人画です。今のブロマイドのようなものであると考えられるでしょう。

-なるほど、浮世絵の裏には商売があるんですね。

益田さん:そうなんです。江の島に来てもらうために江の島浮世絵で日本中の人に江の島を宣伝していたのでしょう。

ですから、浮世絵は当時の庶民の生活を映し出されていると考えられています。何が流行っていたのかなど、江戸時代の研究にも非常に役に立っているんです。

-その視点で見るとより浮世絵を楽しめますね!浮世絵はどの時代に多く作られたのですか?

益田さん:浮世絵は、メインは江戸時代です。そのなかでも、幕末期に爆発的に刷られていますので、みなさまが目にされるものの多くは幕末期のものが多いかもしれませんね。

 

■浮世絵の摺り体験ができる

浮世絵の摺り体験もできます。
※現在は規模を縮小して開催しています。
展示期間中の毎週日曜日午後1時〜午後5時まで、要問い合わせ。
日程等詳細はホームページでご確認ください。

-浮世絵はどのように作られるのですか?

益田さん:肉筆浮世絵といって、日本画と同じように直接絹や紙に絵師が描いて色をつけた

1点物の浮世絵もありますが、基本的には量産ができる木版画で作られています。

浮世絵は、複数の色を使いますので色の数だけ木の板を彫り、それらを塗り重ねていきながら1枚の浮世絵を作ります。

現在は、感染症対策の観点から規模を縮小して開催しておりますが、当館では、浮世絵の摺体験もできます。ご興味ある方はぜひご来館いただければと思います。

-絵を描く人、木版を彫る人、摺る人と分業制なんですか?

益田さん:そうなんです。絵師、彫師、摺師の3人の協働作業となりますね。でも、浮世絵の作家として名前が出てくることが多いのは絵師ですね。

-絵師、彫師はそれぞれの個性が出そうですね。

益田さん:技術的な面でのうまい下手という違いはあると思いますが、当時は、最先端の技術でしたのでたくさん従事している人がいたでしょうから、うまく補いあっていたと思いますし、しっかりと組合化もしていたようです。

-そうなんですね。では、最後に藤澤浮世絵館の魅力を教えてください。

益田さん:入館無料なので気構えずに、生活のなかでふらっと立ち寄っていただけると思います。また、今はお休みしておりますが、所蔵の浮世絵を我々の方で、木で彫ってお客さんに自分で摺ってもらう浮世絵摺り体験など、より浮世絵を身近に感じていただけるイベントも実施していますので、小さいお子さんからお年寄りまで楽しんでいただけると思います。

 

編集部のひとこと

ライター

せいくん

浮世絵をとおして、身近な町の歴史を知るというのはとても新しい体験でした。また、当時の人たちのあいだで何が流行っていたのか、どんな服装をしていたのかなどいろいろな発見があります。

子どもからおじいちゃん、おばあちゃんまでみんなで楽しめる藤澤浮世絵館にぜひ、次のお休みに行かれてみてはいかがでしょうか。

タイムスリップしたような時間を過ごせますよ!

編集部メンバー

編集長
かなさん

ふたりの子どもがいるワーママ。お酒が好き。とにかく声が大きい。

ライター
せいくん

家事全般、特に料理が得意な新人ライター。気も声も小さい。

ライター
ゆめちゃん

好奇心旺盛。食べ歩きや女子会が大好き。いつもTシャツ。

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