たいせつじかん ?ほっと一息。少し休憩。幸せな時間?

輝く男性インタビュー

プロレスで元気を届けたい!西湘プロレス&ちがさきプロレスを主催する戸田秀雄さんのインタビューです!

チャンピオンベルトを肩に微笑む戸田秀雄さん

全国で開催されている「まちおこしプロレス」にご自身がレスラーとして参加された経験から、ちがさきプロレスを旗揚げされた戸田秀雄さん。レスラーと観客がいったいとなり楽しむプロレスを続けてきたいという戸田さんの熱い思いが詰まったインタビューとなりました。

やさしさと強さを兼ね備えたプロレスラー戸田秀雄さんの尽きることないプロレスへの情熱は、どんな困難にも負けずに思いを実現する大切さを教えてくれました。

ぜひ、お楽しみください。

 

聞き手:たいせつじかん編集部

 

■見ている人が喜ぶプロレスをやりたい

ちがさきプロレスについて語る戸田さん 

-まず、ちがさきプロレスを旗揚げされた経緯から教えてください。

戸田さん:私自身が、レスラーとして各地のお祭りやイベントのプロレスに出ていたことがきっかけです。

通常の興行は有料なので本当にプロレスが好きな方が多いのですが、イベントプロレスは客層がまったく違って、近所に住んでいる老若男女や小さいお子さんがお祭り感覚で見に来てくれるのを見て、地域を元気にするような「まちおこしプロレス」を私の地元である茅ヶ崎でもやりたいと思い、2016年6月に「ちがさきプロレス」を旗揚げしました。

-具体的に、ふだんはどのような活動をされているのですか?

戸田さん:2カ月に1度の定期興行と、お祭りやイベントなどでマットプロレス、ビーチクリーンや施設などの慰問など、社会貢献をしています。

とにかく、プロレスをたくさんの方に知っていただけるように心がけて活動しています。

-ちがさきプロレスは、プロレス好きのためのプロレス団体ではないと思うのですが活動するうえでこだわっていることはありますか?

戸田さん:そうですね。ちがさきプロレスを応援してくれるお客さんの多くはプロレスファンではないと思います。プロレスを見に来ているのではなく「ちがさきプロレス」を見に来てくれているんだと思います。

ですので、私たちの興行はお客さま参加型、つまりお客さんを巻き込むプロレスを意識しています。

-お客さんを巻き込むとは具体的にどのようなことをするのですか?

戸田さん:試合の合間のMCに力を入れています(笑)。まず試合前には、実況解説の「おいどん」と私で、ちがさきプロレスの説明や当日試合する選手の紹介、前大会でのできごとを説明します。これは初めて見に来られる方にも楽しんでもらうためにやっています。

また第1試合開始のゴングを鳴らしてもらうお客さんを募集したりします。

あとは、選手同士のマイクパフォーマンス。次回も見に来たいと思ってもらえるように、「NEXT」を感じてもらえる工夫をしますね。

-なるほど、お客さんといっしょに作り上げていくような感じなんですね!

戸田さん:そうなんです。あとは休憩前に「茅ヶ崎でがんばっている人を応援する」というコーナーを設けていて、湘南地区で社会貢献している方をリング上でお客さんに紹介したり、ラストは中学生以下のお子さんをリングに上げて、選手といっしょに「茅ヶ崎最高!」とコールして終わるようにしていますね。(注:現在はコロナ禍のため、中止にしています)

-本当に、茅ヶ崎に根差したプロレス団体なんですね。

戸田さん:そうなんですよ、もともとが茅ヶ崎に恩返しがしたいという思いがありましたので。

-これは徐々にこういう形になっていったのですか?それとも最初からこういう形にしたいと考えて始めたのですか?

戸田さん:旗揚げ当初は違いましたが、どうやったら次回も見に来てもらえるかを考えていった結果、いらしてくれたお客さんを巻き込んでプロレス好きな方でなくとも全員が楽しめる「形」になりました。

-まちおこしプロレスとはどういうことであるのか理解できました。地域のみんなで1体となって同じ時間を楽しむことができるんですね。

戸田さん:そうでありたいですね。

 

■リングに上がり、浴びた歓声を忘れない

プロレスラーとしてデビューしたころを語る戸田さん

-そもそも戸田さんはどのようにプロレスラーをめざしたのですか?

戸田さん:私はデビューが30歳なので、結構遅いんです。それまではプロレスとは違う仕事をしていました。

-えっ、そうなんですか?では、小さいころからの夢だったとか、道場に若いうちから弟子入りしてとかそういうお話ではないんですね!

戸田さん:残念ながらそこまでの決意はありませんでした(笑)。

-では、なぜ30歳になってからプロレスラーになれたのですか?

戸田さん:私が26歳のときに通い始めたスポーツジムでプロレスラーがインストラクターをやっていたんです。初めて間近で見るプロレスラーの肉体にとにかく驚きました。

その出会いがあり、その人と親交が生まれていっしょに格闘技ジムでトレーニングをさせてもらうようになっていったんです。

-えっ、そのきっかけで4年間準備してプロデビューしちゃったんですか?

戸田さん:そうなんですよね。デビュー戦で、いきなりテレビ(現在のスカパー)で生中継されて試合後のインタビューがあったりして、ついその気になっちゃって今年で23年目ですね。

-でも、23年も続いているということはそれだけプロレスには魅力があるということですよね?

戸田さん:やっぱりリング上で、お客さんの歓声を聞いてしまうとうれしくなってしまいます。リングは誰でも立てる場所ではないですし、ふだんの生活では味わえないので最高なんです。

プロレスって1種の麻薬みたいなもので・・・引退しても戻ってくる人が多いんですが、気持ちはとてもわかります。私も引退したら、必ずリングに戻りたくなると思うので「引退」は口にしないと思います(笑)。

そうなんですね。プロボクサーの方にインタビューをした際も同じことをおっしゃっていました。リング上で聞く歓声は特別なんですね。
では、質問を少し変えます。今は格闘技もいろいろありますが、そのなかでプロレスの魅力はどこだと思いますか?

戸田さん:プロレス以外の格闘技の多くは、選手にとって勝つことがもっとも優先順位が高いと思うんです。でも、プロレスは負けても、いい試合をしたら評価されるんです。

どういうことかというと、プロレスは相手とも戦いながら、お客さんとも勝負をしているような感覚なんです。プロレスラーは「お客さんに満足して帰ってもらわなければならない」というのが僕の定義でもあります。

-レスラー自身の生きざまや試合ざまが大切なんですね。

戸田さん:そうなんです。記録よりも記憶に残るレスラーになりたいですね。

 

■場所を西湘にうつして新たな旗揚げ

これからは茅ヶ崎から西湘に場所をうつして西湘プロレスを旗揚げする戸田さん

-基本的に運営は戸田さんおひとりでされているそうですが、大変ですね!

戸田さん:そうなんですよね。2カ月に1度の定期興行については、ポスター、チケット作りからレスラーへのオファー、スケジュール調整、対戦カード決め、営業などすべてひとりでやっています。本当に大変なんですよね(笑)。

-そんなに大変なのに、2カ月に1度のペースで続けられていますね!

戸田さん:それは、とにかくお客さんが喜んでくれるからなんですよ。子どもからおじいちゃんおばあちゃんまで、お客さんがあんなに喜んでくれるならどんなに大変でもやりますよ(笑)。

街中で会ったときでも、「また行くよ」とか「この間の試合はよかったね」って言ってもらえるんですから、うれしいですよね。

-このまま、ちがさきプロレスを続けていかれるんですね。

戸田さん:そうできればよかったんですが2020年10月18日の興行で、ちがさきプロレスはしばらく興行できないんです。

-えっ?なぜですか?続けたいというお話だったのに。

戸田さん:神奈川県内にはプロレス会場として貸してくれる場所がほとんどないんです。そして今、会場として貸してくれる湘南スタジオさんが移転することになったので、ちがさきプロレスは続けられなくなりました。

-想定していなかったのでびっくりしました。

戸田さん:でも、国府津にすばらしい場所が見つかったので、会場をそこにうつして西湘地区の地域活性化をめざす「西湘プロレス」を旗揚げします。

-そうなんですね!戸田さんのまちおこしプロレスは続くんですね。

戸田さん:そうです。これからもお客さんに喜んでもらえるプロレスを続けていきたいと考えています。

-最後の質問ですが、戸田さんは介護士をされているということですが、プロレスラーとして培ったことが介護の仕事に生かされるというようなことはありますか?

戸田さん:たくさんあるんですよね。私は、プロレスも介護の仕事も人を楽しませるという共通点があると思っています。

デイサービスを利用される高齢者は、からだが不自由になってしまったり、思うように動かせなかったりして、デイサービスにいくことを嫌がる方もいるようなんですね。でも、私はプロレスを通して、お客さんが楽しんでくれたときの喜びを知っているので、介護の現場で高齢者が楽しんでくれることがうれしくてしかたがないんです。だから、介護の仕事が大好きですし、私がいるからデイサービスに来てくれるという方もいらっしゃるのでよりやる気になっていますよね(笑)。

-プロレスラーは、リングを降りてもずっとエンターテイナーなんですね!今日はありがとうございました。

 

編集部のひとこと

ライター

せいくん

戸田さんのお話でいっかんしていたことは、お客さんに喜んでもらいたい。ただそれだけのためにどんな苦労も困難も跳ね返して、みんなが集まれる場所を作っているんだなと思いました。

茅ヶ崎の興行の戸田さんのギャランティはボランティアだそうです。でも、みんなが喜んでくれるからやりたいんだとおっしゃいます。コロナ禍でも、下を向かずできることから始めていこうという前向きな戸田さんのインタビューに私はとても勇気づけられました。

編集部メンバー

編集長
かなさん

ふたりの子どもがいるワーママ。お酒が好き。とにかく声が大きい。

ライター
せいくん

家事全般、特に料理が得意な新人ライター。気も声も小さい。

ライター
ゆめちゃん

好奇心旺盛。食べ歩きや女子会が大好き。いつもTシャツ。

あわせて読みたい