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輝く男性インタビュー

神奈川県内でもっとも古い酒蔵!津久井にある清水酒造の清水圭太さんに日本酒の魅力をお聞きしてきました!

神奈川県相模原市にある清水酒造の取締役清水圭太さん

清水酒造 取締役の清水圭太さん

圏央道の相模原ICをおりて数十分。津久井湖の近くにある神奈川県内でもっとも長い歴史を持つ清水酒造。水が豊富で広い敷地で酒造りができるこの土地は日本酒造りには最適なんだそうです。

創業から270年もの長い月日をつなぎ今に至る清水酒造が造る日本酒には、しっかりとしたこだわりがありました。

世界に誇る日本酒造りの奥深さを痛感するインタビューとなりました。
ぜひお楽しみください。

 

聞き手:たいせつじかん編集部

 

■270年の歴史をもつ神奈川県最古の酒蔵

清水酒造の歴史を語る清水圭太さん

-神奈川県内でもっとも古い酒蔵とお聞きしましたが、簡単に清水酒造の歴史について教えてください。

清水さん:創業は1751年と言われています。これは、お寺の過去帳をたどるとこの年に酒造業を始めたという記載があることを理由としています。

また、創業の地はここではなく、相模原市の相原のあたりです。

-270年近い歴史があることになりますが、先祖代々受け継がれているお話などはあるのですか?

清水さん:私たちの先祖は、甲州から来た武田家の家臣であったそうです。私たちが聞き伝えいるお話では、どうやら武田家滅亡後に武田家の松姫を八王子までお守りした家臣であったようですね。

-そうなんですね!先祖のお話となると500年近くも昔までさかのぼれるんですね。ロマンを感じますね。では、なぜお酒造りを始めたのかというのはわかっているんですか?

清水さん:お酒造りを始めたのは江戸時代ですが、当時は関西がお酒造りの中心だったんですね。そのため江戸では、関西から来たお酒を「くだりもの」と言い大変親しまれていたそうなんです。

しかし、それでは関東にお酒造りも根付きませんし、経済的にも格差が出てしまうということで振興策としてこのあたりで酒造りをするようにと幕府からお達しがあったようですね。

質の良い水を求めて神奈川県にある津久井の地を選んだと語る清水圭太さん

-関西がお酒造りの中心だったんですね!知りませんでした。

清水さん:今でも日本酒の生産量の1位は兵庫県で2位は京都府ですから関西は日本酒造りが盛んですね。

-この津久井湖のほとりに移転してきたということですが、この地を選んだ理由を教えてください。

清水さん:それは、いい水が豊富であることと、広い土地が確保できることのふたつが大きいと思います。

-なるほど、やはり日本酒には水がとても重要なんですね。

清水さん:そうですね。仕込みの時期では1日で6,000L程度の水を使いますから、大量に質のよい地下水が使えるこの場所はとても良いですよね。

-今でも、地下水を使っているんですか?

清水さん:そうですね。基本的に地下水をくみ上げて使っています。

-そうなんですね!今でもこの地の水を使っているんですね!

清水さん:そうなんです。でも、酒造りに使う水は温泉水ではミネラルが豊富すぎることが逆に良くないです。ですから、温泉が出ないところを選ぶ必要があります。

-となると、酒蔵の近くには温泉がないってことですね!

清水さん:そうですね。いい酒蔵の近くには温泉宿はありませんね。

あとは、広い土地ということですが、これは日本酒造りの全行程については基本的に部屋を区切ってそれぞれの部屋で作業をしますので、どうしても広い土地が必要になりますね。

これほど、合理化が進んだ時代になっても日本酒造りは本当に手間がかかっているんですよね。

 

■調和の取れた日本酒をめざす

清水酒造内にある貯蔵庫の様子

酒蔵内貯蔵庫の様子

-清水酒造さんの日本酒りに対するこだわりを教えてください!

清水さん:水と原材料にこだわるという基本的なこと以外では、外硬内軟(がいこうないなん)の蒸米を造るということには造り手としてとてもこだわっていますね。

-外硬内軟とはどういう状態のことですか?

清水さん:外側がかたく内側がやわらかい蒸米を作ることで、よいアルコールを造ることできるんです。これがしっかりと造られている日本酒であれば飲んでも頭が痛くなるということはないと思いますよ。

-外硬内軟の蒸米を作るのはやはり難しいことなんですか?

清水さん:そうですね。各工程の積み重ねの末できるので、時間との勝負ですよ!各工程でストップウォッチを片手に作業したりしますね。

-各工程は厳密に管理しないといけないんですね。

清水さん:そうなんですよね。冬でも汗まみれになって作業するくらいですから大変な作業ですね。

-清水さんが造り手としてめざしているのはどのようなお酒なんですか?

清水さん:繊細で、甘み、辛さ、渋さ、苦さ、うまみなどの味がそれぞれ調和の取れたお酒造りをめざしています。

利き酒をした方が、なかなか答えが出ない味と言われることがあるのですがこれは私の狙いどおりなのでそういわれると「よしっ」と思いますね。

-答えが出ないとはどういうことなんですか?

清水さん:香りが強いとか、辛さが強いとか、飲んだ方にとってわかりやすいお酒ではないということですよね。それぞれの調和が取れているので味わっていただいてそれぞれの方の感じ方があるお酒にしたいですね。

 

■日本酒は完全なジャパンオリジナル

清水酒造は日本酒造りにおいて要の工程である麹作りにもこだわっている

麹室の様子

-日本酒造りは外国人にもとても人気があると聞きましたがいかがですか?

清水さん:外国人観光客の方にはお土産品としても日本酒はとても人気がありますよね。おそらく、アルコール度数がウィスキーほど高くなくて、ビールほど低くないということも親しまれている理由だと思います。

あとは、今の日本酒造りは技術がとても向上しましたので、冷やしても温めてもおいしいですよね。寒い時期に飲んでもおいしいお酒は世界的にみてもあまりないでしょうからね。

-なるほど!日本酒って誰がいつ飲んでもおいしいから人気がないはずがないんですね!

清水さん:そうだと思いますよ。今は、いいお酒が手軽に飲める時代になったのでぜひ、多くのみなさんに楽しんでいただけるといいなと思います。飲まなければ損だと思いますね(笑)。

-やはり、日本酒造りの技術はすばらしいものなんですね。

清水さん:そうですね。海外の醸造家が日本酒造りを勉強しにいらっしゃるくらいなので、日本酒を造る技術というのは世界的にも見てもかなり高い技術ですね。

とくに発酵技術の複雑で繊細な工程がすばらしいと言われますね。

-それって、世界各国のお酒の造り手が日本酒はすごいねと言っているということですよね?

清水さん:そういうことになります。みなさんに知っていただきたいのは、この日本酒を造る技術は、他国から学んだことをベースにしているのではなく、長い歴史の中で日本で独自に生み出された完全なるジャパニーズオリジナルだということなんですよね。

もっと詳しく言うと、日本酒が完成されたのは鎖国をしていた江戸時代なのです。そこからも日本独自の技術だと言えると思います。

-そうなんですね!では、もっともっと日本酒を世界に広められるといいですね。

清水さん:そうですね。日本酒をもっと世界中に広めて、次の世代にもつなげていけるように活動していきたいですね。

-今日はありがとうございました!

 

編集部のひとこと

ライター

ゆめちゃん

今、日本酒は本当においしいものしか出まわっていないと清水さんはおっしゃいました。それは造り手のみなさんが、常に向上心を持っていいものを届けようと仕事に取り組まれているからこそ自信をもってそうおっしゃるのだろうと思います。

世界に誇る技術をベースに造られた日本酒の奥深さをもっと知りたいと思うインタビューとなりました。

神奈川県には13の酒蔵がありますので、また機会があれば酒蔵取材に行ってみたいと思います。

編集部メンバー

編集長
かなさん

ふたりの子どもがいるワーママ。お酒が好き。とにかく声が大きい。

ライター
せいくん

家事全般、特に料理が得意な新人ライター。気も声も小さい。

ライター
ゆめちゃん

好奇心旺盛。食べ歩きや女子会が大好き。いつもTシャツ。

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