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お出かけスポットインタビュー

癒しの温泉街「湯河原町」。温泉だけではない新たな魅力を湯河原温泉観光協会の久能木孝一さんに聞いてきました!

湯河原温泉観光協会の久能木孝一さん

湯河原温泉観光協会の久能木孝一さん。

神奈川県の西南部に位置する湯河原町。万葉集にもその名が出てくるほど歴史のある温泉街として親しまれている湯河原は、今も癒しの街として新しい進化を続けています。

温泉だけではなく、小田原系ラーメンのルーツと言われる湯河原ラーメンや、新しいスイーツのお店、源頼朝由来のパワースポットなど、楽しいスポットが満載です。

また、歴史に目を向けると名だたる文豪が湯河原を訪れており、ロマンも感じる魅力たくさんの湯河原町を取材してきました!

ぜひ、お楽しみください。

聞き手:たいせつじかん編集部

■何もしないぜいたくを楽しんでほしい

湯河原について語る久能木さん

湯河原の魅力を語る久能木さん

早速ですが、湯河原温泉の魅力ってどんなところですか?

久能木さん:やっぱり一年を通して温暖な気候と温泉ですよね。しかし、湯河原温泉って名前は知っているけどどんなところなのという方が多いようなのです。

そもそも、湯河原温泉が全国的に知名度を上げた理由は、日清日露戦争後に、傷病兵が傷を癒しに湯河原温泉を訪れて、傷に良いという口コミを全国的に広げてくれたんです。それで有名になったんですね。

そのため個人的には、湯河原は観光地というよりも保養地というほうがしっくりくる方が多いかもしれないなと思います。

ーしかし、平日にもかかわらず駅前にはたくさんの観光客の方がいらっしゃいましたがおすすめの過ごし方などはありますか?

久能木さん:湯河原温泉はできれば2泊してほしいんです。湯河原は昼間の温泉が最高に気持ちいいんですよ。忙しい日々の束の間の休息を何もしないで過ごしてほしいですね。ずっと温泉につかるというのもありですし、眠くなれば昼寝をしてしまうでもよいですし、何もしないぜいたくを味わってほしいです。

箱根や熱海と違い、目立つ観光スポットはありませんので、観光目的の方ではなく休息をとりに来られる方には湯河原は本当におすすめです。実際に、そのようにゆっくりとお休みを過ごすためにいらっしゃる方も多いようです。今はやりのデジタルデトックスにも最適なんではないでしょうか。

■新しいお店が増え、変化を続ける湯河原町

湯河原ラーメンの飯田商店

湯河原ラーメンの超有名店「飯田商店」

久能木さん:最近では湯河原町には新しいお店がどんどん増えているんです。その代表が超有名ラーメン店の「飯田商店」さんです。平日でも行列が絶えないお店です。

ーテレビでもよく取材されていますね。

久能木さん:そうなんです。じつは、全国的に小田原系ラーメンという言葉が、ラーメン好きの間では知られたラーメンのカテゴリーとしてあるのですが、飯田商店さん曰く、これは湯河原ラーメンなんだそうです。というのも、小田原系ラーメンのルーツは湯河原にあるラーメンの老舗店「味の大西」さんだからなんですね。

ほかにも湯河原にはたくさんのラーメン店がありますので、いろいろなお店の味を楽しんでもらうことも楽しみのひとつかもしれませんね。

味の大西のラーメン

「味の大西」さんのラーメンを取材後に食べてきました!とてもおいしかったです。

久能木さん:ラーメン以外にも有名店がありますね、パン屋さんのブレッドアンドサーカスさんや、さまざまなお茶を楽しめるティースタンドの「サ行」さん、とうふのソフトクリームがおすすめのとうふ・生湯葉の専門店「十二庵」さんなどがありますね。

とても、おしゃれですし老若男女に楽しんでいただけると思います。それ以外にも、イタリアンやフレンチなどこれまでの湯河原とは少し違った飲食店がどんどん新規にオープンしているので温泉に入りにきたついでに街を散策していただけると新しい発見があると思います!

ー湯河原という温泉のイメージが強いですが、そういった楽しみ方もできる街なんですね!

久能木さん:最近では、お食事で何度も湯河原に訪れて、たまには泊まって温泉にはいっていこうという方もいらっしゃるほどですね。

やはり、SNSの普及にともなって湯河原へ温泉以外の目的で訪れていただいた方がご自分の言葉で湯河原の魅力を紹介していただいているということが非常に大きいと思いますね。

ティースタンド「サ行」

ティースタンド「サ行」

とうふ・生湯葉専門店「十二庵」

とうふ・生湯葉専門店「十二庵」

また、JR湯河原駅は、デザイン・設計が新国立競技場を手がけられた隈研吾さんなんです。ですから、若い建築を学んでいる方も多くおとずれていただいているようですね。

JR湯河原駅の様子

JR湯河原駅の様子

■湯河原の歴史をたどる

万葉公園の様子

万葉公園の様子

ー湯河原温泉は万葉集にその名が出てくるんですよね?

久能木さん:そうなんです。万葉集のなかで、温泉地のことが詠われているものはいくつかありますが、温泉がわき出る様子を詠ったものは湯河原温泉を詠った1首だけ。

 

  「 足柄(あしがり)の 土肥(とひ)の河内(かふち)に 出(い)づる湯の

        よにも たよらに 子ろが言はなくに 」

また、令和の出展が万葉集であったということもあり、最近では万葉集に関わる施設などが注目されておりますが、湯河原の万葉公園もあらためて注目していただいています。

公園内には、たくさんの万葉集の歌碑があるんですね。梅の近くには梅が詠われている歌碑、椿の近くには椿の歌碑といったことなんですが、令和の出展となった歌の歌碑はありませんでした(笑)

万葉公園の歌碑

万葉公園内の歌碑の例

ー以前、真鶴町への取材でも出たのですがこのあたりは源頼朝にゆかりの深い土地柄だと思いますが、何かそのころの歴史と関連するものはありますか?

久能木さん:頼朝ゆかりの地といえば五所神社ですね。樹齢800年のご神木があることでも有名ですが、頼朝が五所神社で必勝祈願をして鎌倉幕府をひらく足掛かりとなった地と言われているので、今でも新しいことに挑戦される方が祈願にいらっしゃることもあるようですよ。

五所神社

五所神社の様子

ーそれはご利益がありそうですね!帰りに寄ってみます!

久能木さん:あとはあまり知られていないのですが、頼朝が活躍していた当時に湯河原を治めていたのは土肥実平という武将だったのですが、彼は頼朝が石橋山の合戦で敗北したときに湯河原でかくまったと言われているんです。

頼朝が鎌倉幕府設立後、その功績が認められて今の広島に土地をもらいその後に小早川と名乗り一帯を治める武将になったんです。それがその後の関ヶ原の合戦などで功績を残す小早川氏になるんです。

そのことが由来となって、湯河原町と広島県三原市は姉妹都市になっていますし、土井実平が始めたといわれる「やっさ祭り」は、今でも湯河原と三原市の両方で行われています。

ーロマンのあるお話ですね!頼朝も出世して、土井実平も出世したとなると五所神社の御利益はすごいですね!

久能木さん:今でいうパワースポットですね(笑)

ーあとは、たくさんの明治の文豪たちにも湯河原に訪れていたんですよね?

久能木さん:夏目漱石や、国木田独歩、島崎藤村などたくさんの文豪に湯河原は愛されたようですね。彼らの作品の中に湯河原と思われる描写がたくさんありますので、湯河原で執筆活動をされたこともあるようですね。

ー湯河原の環境が創作活動に向いているんですね。

久能木さん:海も山も川もあって、四季折々をしっかりと感じることできますし、温泉もあるということ、さらに東京からも近かったことも要因であったと思います。

当時小田原から西側は鉄道が通っていなかったので、人力で車両を押す「豆相人車(ずそうじんしゃ)鉄道」で、みなさん湯河原に来たようですよ。

復元された豆相人車

和菓子屋味楽庵の前にある復元された豆相人車

ーそこまでしても文豪たちは湯河原に来たかったんですね。

久能木さん:そうなんだと思います。今でもたくさんの作家や、陶芸家などのマイスターやクリエイターが湯河原を拠点にされているので、そういう方たちを引き付ける何かがあるのかもしれません。

ーここまでお話をお聞きしてわかりましたが、湯河原っておもしろいエピソードがたくさんありますね。

久能木さん:そう言っていただけるとうれしいですね。町長を筆頭に「じわじわ湯河原」という言葉を最近よく使うのですが、みなさんがみなさんなりの視点で湯河原を楽しんでもらって、みなさんに魅力を発見してもらい、発信してもらっています。

ー今日は、湯河原の魅力をたくさん知ることができました。ありがとうございました。

久能木さん:ぜひ、みなさんに何もしない時間を湯河原で過ごしてもらえるとうれいしいです。

番外編:編集部が気になった本編に書ききれなかった湯河原ストーリー

その1:地名としてだけ残る「鍛冶屋」

現在の鍛冶屋の様子

今の鍛冶屋の様子

湯河原に今も残る鍛冶屋という地名。しかし、ここには鍛冶屋は一軒も残っていません。ではなぜ鍛冶屋というのか。

諸説あるようですが、北条氏がこの一帯を治めていたころ、このあたりは鍛冶屋町で北条氏を支えていたという説があります。そのため、北条氏が豊臣秀吉に制圧された後に、北条氏の力の源のひとつであったこの鍛冶屋町は跡形もなくつぶされてしまい地名だけが残ったというロマン満載のお話。

その2:福泉寺の首大仏

福泉寺の首大仏

福泉寺の首大仏

住所は、静岡県熱海市ですが湯河原に近い福泉寺にある首大仏は、なぜ首しかないのか、なぜここに奉納されたのかがよくわかっていないそうです。

もともとは、名古屋城にあった大仏で当時は首大仏ではなく首から下もある大仏であったと言われているそうです。

また、オリエンタルな顔立ちでなぞは深まるばかりです。

 

 

編集部のひとこと

ライター

せいくん

久能木さんのお話を聞いて湯河原を訪れる人が求めるものは今も昔も「癒し」であったように思いました。また、湯河原の街を歩いて思うことは、湯河原の町はそんな旅行者をやさしく受け入れてくれるようです。

箱根や熱海と比べてわかりやすい観光施設は少ないが、味わい深い魅力が多い湯河原はこれからも、たくさんの旅行者を癒してくれるのだと思います。

みなさんも週末に湯河原へ癒しの旅はいかがですか?

編集部メンバー

編集長
かなさん

ふたりの子どもがいるワーママ。お酒が好き。とにかく声が大きい。

ライター
せいくん

家事全般、特に料理が得意な新人ライター。気も声も小さい。

ライター
ゆめちゃん

好奇心旺盛。食べ歩きや女子会が大好き。いつもTシャツ。

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